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雨が冷たく降りしきる深夜。
圭吾は孤独な屋上で、自分の心と激しく葛藤していた。
「どうして…どうして二人とも……?」
志乃――かつての愛する人。
美月――信じていたパートナー。
その二人からの裏切りの言葉が、圭吾の胸を鋭く刺す。
しのの冷たい言葉が脳裏をよぎる。
「圭吾さん、あなたの闇はもう手放せない。
私にはもう、あなたを支える力はない。」
その裏で、美月は冷ややかに微笑みながら、
「あなたの力は危険すぎる。私はもう味方じゃない。」
と告げた。
「俺は、ただ君たちを守りたかった。
影の力だって、みんなの未来のためだって…!」
声が震える。
孤独に押しつぶされそうになる心。
圭吾の内側で、光と闇が激しくぶつかり合う。
鏡の中のもう一人の自分――影の圭吾が囁く。
《お前は弱い。裏切られて傷つく必要はない。
俺の力を解き放て。そうすれば誰もお前を傷つけられない。》
圭吾は苦悩の末、拳を握りしめる。
「俺は……負けない。
どんなに傷ついても、
俺は愛する人を守るために戦うんだ。」
涙と怒り、絶望と希望が渦巻く胸の奥で、
彼の想いは揺らぎながらも燃え続ける。
裏切りによって引き裂かれた心。
それでもなお、圭吾は光を求めて歩き出す。
彼の戦いはまだ終わらない。
愛と裏切りの狭間で揺れる、魂の叫び。