かれこれ蝶屋敷で働き始めてはや一週間 。
働きの内容は基本的にアオイさんの手伝い 。まだ11だけど長女だったから布団干しとかは出来る 。
✨️
ところで、最近気になってる人がいる 。
最近蝶屋敷に来た 栗花落カナヲ って人 。
カナエさん情報によると親に暴力振るわれてて、遂に人買いに出されたけどそこをカナエさんとしのぶさんに救われたというわけ 。
せっかく同い年だから手の空いてる時間に話しかけに行ってみた。
あの娘だ 。
「こんにちは 。貴女がカナヲさん? 」
カナヲさんは首を縦に振っただけで何も言わなかった 。
「どうしたの?」
彼女は銅貨を取り出し、投げた 。
見てみたら、「裏」だった 。
「全部どうでもいいの 。そういう環境だったから 。」
「さようなら 。」
その言葉を聴いた時、私は打ちのめされた 。この娘は…感情がなくなるまで傷めつけられたのだ 。
「でもさ、自分のことは自分で決めなきゃ、 じゃないと、貴女がいる意味がなくなるよ …、大丈夫 。ここには虐める大人なんていない 。 私は嫌、自分で決めれない人生なんて。」
「!、」
〈カナヲ視点〉
あの娘は突然話しかけてきた 。
青空のような青い、青い瞳で 。
まっすぐ私を見て 。
でももうどうでもよかった 。
何か質問してきたけれど応えられなかった 。だから銅貨を投げた 。
裏だ 。応えなきゃ 。
「全部どうでもいいの 。
そういう環境だったから 。」
「さようなら 。」
そう応えた 。
そしたら、何故かこの娘は目に、涙を溜めて、こう言った 。
「でもさ、自分のことは自分で決めなきゃ、じゃないと、あなたのいる意味がなくなるよ…、大丈夫 。ここには虐める大人なんていない。私は嫌だ。自分で決められない人生なんて。」
!…
「決めていいの? 」
「自分で、決めていいの?」
そうしたら、あの娘と目が合って、
「当たり前じゃん!」って言いながら泣き出したから、私はオロオロするしかなかった。
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