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ナギサノサナギ
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「……で、どうする?」
休日の朝。
朝ごはんを食べながら、緋八マナは真剣な顔でスマホを見ていた。
「何が?」
「誰かに報告したくてうずうずしてる!」
「まだ早いんじゃない?」
「わかってるけどさぁ!」
そんな様子を見て、伊波ライは思わず笑う。
「じゃあ、先輩パパのイッテツたちに相談してみる?」
「それや!」
その日の午後。
二人は佐伯イッテツと宇佐美リトの家を訪ねた。
「お邪魔しまーす!」
「おー! 来た来た!」
玄関から顔を出したイッテツが笑顔で迎える。
リビングに入ると、リトが小さな男の子を抱っこしながら手を振った。
「いらっしゃい!」
「こんにちは〜」
「うわ、かわいい……」
目を輝かせるマナ。
「寝たばっかだから静かにな?」
「了解!」
お茶を飲みながら、四人はのんびり話し始める。
「それで? 今日来た理由は?」
リトに聞かれ、マナとライは顔を見合わせた。
「実は……家族が増える予定で」
一瞬静まり返ったあと。
「え!?」
「ほんとか!?」
イッテツとリトが同時に立ち上がる。
「おめでとう!!」
「すごいじゃん!」
「ありがとう!」
「まだ実感なくてさぁ」
するとイッテツは笑った。
「俺も最初そうだった!」
「ほんと?」
「ちゃんと親になれるかなとか、不安ばっかだったし」
「今も不安だぞ」
リトが苦笑する。
「でも、一人で抱え込まなきゃなんとかなる」
「わからないことは聞けばいいしな!」
その言葉に、マナは少し安心したように微笑んだ。
「先輩たち頼もしすぎる……」
「なんでも聞け!」
「夜泣きのことなら任せろ!」
「それは大変そう……」
みんなで笑っていると、
「ん……」
寝ていた男の子が目を覚ました。
「あ、起きた」
「こんにちは〜」
マナが手を振ると、小さな手がぱたぱたと動く。
「かわいっ!」
「もう親バカ始まってるぞ?」
ライが笑う。
「絶対いっぱい写真撮るやろ」
「ライもやん!」
「否定できない」
夕方。
帰り際、イッテツが真面目な顔で言った。
「嬉しいことばっかじゃないかもしれない」
「うん」
「でもさ、二人なら大丈夫だよ」
「困ったらすぐ連絡しろ!」
リトも優しく笑う。
「みんなで助け合えばいいんだから」
「ありがとう」
家に帰る道。
夕焼けに照らされながら、マナがぽつりと呟く。
「なんか安心した」
「うん」
「俺たちだけじゃないんやな」
「そうだね」
ライは穏やかに笑った。
「周りのみんなも家族みたいなものだから」
「ふふっ、賑やかになりそう」
「絶対なる」
そう言いながら、二人は手を振り合うイッテツたちの姿を思い出して笑った。
新しい家族を迎える日まで。
きっとたくさんの人に支えられながら、少しずつ進んでいく。
そんな温かい未来を思いながら、二人は家路についた。
コメント
1件
すごくほっこりしました……! 先輩パパたちが「一人で抱え込まなきゃなんとかなる」「わからないことは聞けばいい」ってさらっと言えるの、すごく頼もしいし温かい。報告を受けた瞬間の二人の立ち上がり方とか「夜泣きなら任せろ!」のノリも最高で、読みながら自然と笑顔になりました。新しい家族を迎える二人を、みんなで支える空気が優しくて、この関係性がすごく好きです。