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夜になった。
俺はまだ、生きてる。
そして、生かされている…。
始めは、12人居たはずなのに、
もう、5人しか居ない。
そして恐らく___
どちらが勝とうと、生きてこの学校から出られることは救いではない。
死ぬのも、嫌だ。
ただ、勝つ。
その事実が残る。
それだけだ。
『朝になりました』
朝、午前6時。
もう、日常となりつつある、この機械音声。
『……』
__パン屋の放送は、流れることはない。
『昨夜、1名が人狼により襲撃されました』
『犠牲となったのは__うりでした』
シヴァさんは、目を見開いた。
俺は、その放送に、少し安堵した。
「1番厄介なのが消えてくれて良かった」
自分がこんなことを考えるようになるなんて、思いもしなかった。
『そして__もう一つ、お知らせがございます』
放送には、続きがあった。
今までこんな放送はなかったのに。
『昨晩、人狼から、昼の時間を割愛し、夕方の議論時間へ移るよう、申し出がありました』
__どういうことだ?
『よって、昼の時間はこれにて終了です』
『現在時刻:午前6時5分』
『只今から、時刻を午後5時へ変更します』
昼の時間が、ない…?
俺は、何が何だか状況を理解できないままでいた。
チク、タク、チク、タク。
均等間隔で秒数を刻んでいた時計の針が、一気に動き始めた。
シヴァさん、ヒロくん、のあさんも、時計の針が動く様子を見つめていた。
時針は驚異的な速さで回転し___
午後5時で、止まった。
『午後5時になりました』
『これより、議論時間を開始します』
『終了は、5時30分です』
「…どういうこと、?昼の時間が、無くなった…?」
シヴァさんは、俺と同じように、状況を把握できていない様子だった。
「いきなり、こんな勝手なことしてすみませんでした。全部、説明しますね」
そう言ったのは、のあさんだった。
「私は、昼の時間を飛ばして、早く夕方の時間に変更してもらおうって考えました」
「昨日、えとさんが吊られちゃいましたよね」
「昨日えとさんが吊られた時点で、村人陣営の負けは確定してるんですよ」
「___え?」
「じゃぱぱさん、もう、嘘は吐かなくていいんですよ」
のあさんは、俺を見て言った。
「私は、ずっとずっと嘘吐いてました」
「もう分かってると思いますけど__」
「……私が…人狼なんで、」
…分かってた。
分かってたけど__
改めて面と向かって言われると…胸が苦しくなる感じがする。
「俺は…」
狂人です、…と言いかけて、言葉が喉を通らなかった。
言う勇気もなかった。
のあさんは察したように小さく頷いた。
「…でもさ、詰みではなくない?」
シヴァさんは言う。
「だって、どちらにせよヒロくんが生きてるわけだし__」
「これ、2対2じゃね?」
「シヴァさん、」
ヒロくんは、シヴァさんを見る。
「何?」
吐き捨てるように言ったヒロくんの目。
冷たかった。
「……は?」
「なんでそんなに俺のこと信用するのか、全然分からないけど」
「とりあえずシヴァさん吊って終わり。いい?」
ひどく冷静に、ヒロくんが告げる。
「…待って、つまり今生き残ってるのって…」
「人狼、人狼、狂人、村人ってこと…?」
シヴァさんは困惑したように言う。
やっと俺も、状況を全て理解した。
「クッソ…騙された、」
シヴァさんは額に手を押し当てた。
「あのときのあさんを吊っていれば…何か変わったかな、」
「……そうだと思うよ。だから、俺はえとさんを吊る方向へ誘導したし」
ヒロくんは言う。
「だけど…ヒロくんはずっと、迷ってたよな」
「のあさんか、えとさんか、分からないって。…あれ全部___演技かよ」
「我ながら名演技だったと思う」
「今更こんなこと言っちゃ申し訳ないけど…」
「このゲームはシヴァさんの票次第で勝敗の行方が決まったからね」
「そうか…」
「もう、どうせ死ぬんだ。吊るなら早く吊ってほしい」
「…いいの?」
シヴァさんは頷いた。
「ゲームマスター。時間を投票時間まで飛ばしてくれる?」
ヒロくんは、モニターに向かって言った。
『分かりました』
ゲームマスターが言う。
時間が、15分程進んだ。
『5時30分。投票を開始します』
機械音声とともに、iPadが一斉に光る。
「そんな機能あったのかよ」
シヴァさんは言う。
「俺も、昨日知った」
ヒロくんは少しだけ笑った。
俺は、シヴァさんの名前を押した。
「シヴァさん、本当にごめんなさい…」
のあさんは、シヴァさんへ謝る。
「俺も、ごめん、シヴァさん」
俺も謝った。
「シヴァさん、ごめん」
ヒロくんも言った。
「…俺、ここまで生きてこられたことが奇跡だったんだな」
「色々失ったし、もう村人陣営は負けるけどさ」
「外に出ても、絶対忘れないだろうね、」
「__それぐらい、元々仲が良かったし、クソひっでえゲームだった」
シヴァさんが、消えた。
最後の村人だった。
『__村人陣営が全滅しました』
『よって、人狼陣営の勝利が確定しました』
『人狼陣営の皆さん、おめでとうございます』
『昇降口、窓など、全ての外へ繋がる通路が開かれました』
『これより、生き残った3名は、外へ出ることが可能になりました』
『12名の参加者の皆さんのそれぞれの役職は、以下の通りです』
【人狼】のあ・どぬく・ヒロ
【狂人】じゃぱぱ
【占い師】うり
【探偵】なおきり
【騎士】えと
【パン屋】るな
【村人】たっつん、ゆあん、シヴァ、もふ
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【死亡者】 たっつん、ゆあん、シヴァ、どぬく、うり、えと、なおきり、もふ、るな
【生存者】 じゃぱぱ、のあ、ヒロ
【脱出者】3名
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ここまで【人狼ゲーム編】(今適当に名前つけた)を読んでくれてありがとうございました!!!!!!!!!
次回からは【真相編】になります!
次の第8話目は、【真相・ 人狼視点編】です!!
またねーーー👋👋