安室side
「いらっしゃいませ!」
もう莉心さんが来ることが当然のようになっている。
彼女は疑われていることに気づいていないのか…?
「ご注文は…ッ!?」
彼女の顔を見て思わず固まってしまう。
「…?どうしました、安室さん。」
わざと…ではなく、本当に分からないと言った顔で莉心さんは首を傾げていた。
その彼女の左頬には。
ガーゼが貼ってあった。
位置はちょうど、先日僕がブランデーにした手当と同じ。
考えすぎか…?いや、でも……
僕の思考が間違っていなければ、彼女は……
「…安室さん?」
その声ではっと我に返る。
「すみません。ご注文をお伺いしてもよろしいでしょうか。」
「…アイスコーヒーで。」
「かしこまりました。」
とりあえず、今日の仕事が終わったらコナンくんに電話するか……
シフト後
「…という訳で、僕は彼女が組織の一員だと睨んでいる。」
「…仮にそうだったとして、彼女は誰なの…?」
「…ブランデー。」
「ブランデー…?」
「ああ。彼は最近入った人で、赤井と肩を並べられるほどの狙撃の腕を持っていると言われている。ほかの特徴は…」
「ちょっと待って!?」
話しているとコナンくんが焦ったような顔でストップをかけてくる。
「どうしたんだい?」
「だって…彼って……」
「ああ。完璧な変そうだったよ。撃たれたあとも上手く隠していたしな……暗かったのでよく見えなかったが、恐らく手当した時の顔は素顔だろう。」
「…続けて。」
「彼の髪は茶色でショート。目の色は茶色がかった黒ってところかな。」
「なるほど……」
コナンくんは何か考えているらしく、しばらく沈黙が続く。
「…他にわかったことは無い?」
「他には…そうだな、少し前のことだけど……」
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