コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「オロロロ!!!」
私は男達が去ったのを目にし、その場で嘔吐した
マジで危なかった!!叫んだ瞬間胃液が口から出そうだった!
「うぇ、気持ち悪っ、」
口から垂れる胃液を拭っていると、私の背中に小さな温もりが灯った
「おねぇちゃん、だいじょーぶ?」
「、んぁ、?」
隣には、どこかで見たような赤毛に市松柄の着物の男の子
「あの、大丈夫ですか?」
そして、男の子の側にはホクロが印象的な儚い系の美女がいた
「あ、あぁ、大丈夫っオロロロ!!」
言葉を発しようとした瞬間、私はまたゲロった
「あの、もしよろしければ家に来てください。助けてくれたお礼もしたいので」
女性は仏のような優しい微笑みでそう言ってくれ、私は
「、良いっすか」
女性の笑みに負け、荷車に乗せてもらった
_______
ガタガタと揺れる荷車で横になり、隣には男の子が心配そうに覗いていた
「お姉ちゃん、へいき?まだあたまいたい?」
「しんどい程痛い、やっぱヤケ酒なんてするモンじゃねぇわ」
私が男の子の問いかけに答えていると、男の子は笠を外した私の頭に触ると
「いたいのいたいの、とんでいけー!」
懐かしいおまじないを掛けてくれた
「どう?いたいの、無くなった?」
「、おう。ありがとな」
私がそう言ってやれば、男の子は嬉しそうに笑った
「、お前、名前は?」
「おれ?おれはね、」
男の子の可愛いさに頭をやられていた私は、油断していた
赤毛、緑色の市松柄の着物、額にある火傷痕
これだけで大体の判断はついていたのに、二日酔いで弱っていた私はそこまで頭が回らなかった
「かまどたんじろう!」
「、、しゅ、」
主人公かよォォォォォォ!!!
________
「着きましたよ。降りられますか?」
「ア、ハイ、アリガトウゴザイマスッ、」
あの後、私は男の子、もといショたんじろーに色々世話を焼かれていた
主人公に二日酔いの世話をさせるのには抵抗があったが、後悔はなかった
ショたんじろー優しい。流石ジャンプ主人公になる男
ショたんじろーの母ちゃん、葵枝さんに手を借りながら荷車を降りると
「おかぁしゃん!」
「おや、おかえり二人共」
小さな木造の家から、桃色の着物を着た可愛らしい女の子と既視感のある耳飾りを付けた男性が現れた
「ただいま禰󠄀豆子。良い子にしてた?」
「うん!、?この人だぁれ?」
女の子は葵枝さんに抱きつくと、私へ視線を送った
「この人はいろはさん!俺とかあちゃんを助けてくれた人だ!」
「えぇ。厄介な人達に絡まれていた所に、この子が追っ払ってくれたの」
えやだ、この親子神すぎない?
やっぱ竈門家って天国だわ、一気に浄化される
ショタんじろーと葵枝さんがそう説明してくれると、男性がこちらへ歩み寄った
「それは、妻と息子を助けて頂きありがとうございます。」
「えっあいや、人として当たり前の事をしただけなんで」
私は吐きそうになるのを堪えながら、そう言葉を紡いだ
「炭十郎さん、この人具合がよろしくないそうなの。布団まで運んで下さい」
「あぁ分かった。炭治郎、井戸から水を汲んできてくれないか?」
「分かった!」
私は炭十郎さんにおぶられ、そのまま身を預けた
________
少女をおぶりながら運び、布団へ寝かせると少女の腰に差してある木刀を傍に置いた
少女の雰囲気は不思議なものだった
どこか達観しているような、それでいてどこかでぽっと消えてしまうそうな程の儚さ
「、、、」
少女の額に掛かる前髪を優しく払っていると障子から炭治郎が顔を出した
「父ちゃん!お水持ってきたよ」
「あぁ、ありがとう炭治郎。」
炭治郎が持ってきた水の入った桶に、手拭いを潜らせ軽く絞り、少女の額に乗せた
「いろはさん、だいじょうぶ?」
「少し眠っているだけだから、じきに目が覚めるよ」
私がそう言うと、炭治郎は良かったと安堵の声を出した
「あのね!いろはさん、屋根から飛び降りて男の人の拳をねこう、パシッってやって、」
「うんうん、そっか」
必死に説明する炭治郎の頭を撫でながら、にこやかに炭治郎の話を聞く
______
「、ん、」
目が覚めると、そこには木製の天井に暖かな布団の感触があった
障子を見れば、すっかり日は沈みかけていた
、えなに、また私拾われた?
「、!おきた、」
「、?」
上体を起こし後頭部を掻いていると、障子の隙間から覗く小さな影に気づいた
しかし、私の視線に気付いたのかすぐに隠れてしまった
「、出てこいよ。別に取って食いはしねぇよ」
というか出てきてくださいお願いします。ロリ禰󠄀豆子が見たいねん
えだって絶対背丈的に禰󠄀豆子ちゃんだよね?可愛い好き
「、、、」
私がそうぶっきらぼうに言うと、ヒラリと黒髪を揺らしながらこちらを覗く禰󠄀豆子がいた
えなに、竈門家って天使と神しかおらんのか?