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「なんで生きてんだよっ!」
目覚めてしまった
なんで、まだ生きてなきゃいけないの?
ふと視線をずらすと初めて家族に囲われていると気づいた
ごめんね
許してなんかくれなくていいから
なに、それ
あまりにも都合よすぎない?
怒りと恐怖で手が震えていた
怖い、また裏切られるんじゃないかって
それでも怒りが勝った
「結局私が死にかけないと私なんか見てくれないくせに…」
家族には聞こえなかったのか
首をかしげている
もう
誰を信じたらいいの?
誰か、助けて…
「ついてきて」
あの時、助けた男の子が手を差し伸べてくれた
でもまた裏切られるんじゃないかって怖かった
でも信じて良いかもって思えた
だから手を取った
16日目・1月14日
目を覚ましてしまった
ごめんね
と謝る家族に怒りを覚えた
消えたい、透明になりたい
でも消えたくない
意味がわからない感情が頭の中をぐるぐると回った
そんな時に手を差し伸べてくれた君には感謝しか無い
私の話を口を挟まず聞いてくれた
私を見てくれた
でも君の話を聞いたら
凄く自分が情けなくなった
「あと1年しか生きられないんだ」
その口調から君の思いが伝わった
こんな人によく死ぬなんて言えたものだ
昔の自分をぶん殴りたくなった
私は生きててもいいのかな…?
この人にも裏切られたら
私はもうやっていけない
それぐらい大切な人になった