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何も違う僕ら
過去編
あれから300年ほど経った頃。
俺はカルミアと楽しい日々を過ごしていた。
そして目的を忘れていた。
泣いていた。
「鬼灯〜ぃ!任務終わったー?」
『俺‥‥お前の尻ぬぐいしてたんだけど、、‥ 「ありがとう♪」
「でも昔鬼灯くんは人を殺す事さえも怖がってたよね〜。」
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地上に一緒に降りて、鎌を引きずりながら歩いてターゲットの資料を見る。
『‥この人‥』
「どうしたの?鬼灯くん。」
資料を見て思った事は、完全な悪じゃないという事。
『‥悪い人じゃ‥なくない、、?』
「‥‥。鬼灯くん。大人はね汚いんだよ。‥気を付けてね」
『‥‥。』
魔界にも闇があるんだと知った。
目的の人間を見つけると、カルミアがこちらを見つめて
「そうだ。最初だし、鬼灯くん仕事やってみよっか!!」
『‥っ‥は‥、?』
耳を疑った。人の魂をとるっていうことは‥殺すという事だろう?
『‥む、無理だろ、、』
「ふふっ、やっぱり良い子だね」
カルミアが微笑む。こいつはサイコパスなのだろうか。そうじゃないと説明が付かないだろう。‥面白い。
『‥‥。。分かった‥』
重い鎌を引きずり、人間の背後まで近付いて、振り上げた。だがやっぱりできなくて、右の方に偏らせて回避させる。
人間はそれを見て、怯えた顔をして逃げる。
「も~!鬼灯くんドジだなぁ、♪‥分からないまま死んだほうが辛くないと思うのに‥さ。」
カルミアはキラキラとした星のような目で見てくる。狂気さを感じた。‥面白い。
カルミアは軽いステップを踏み鎌を持って、一気に振り上げて魂を取る。
魂だけを取るから血は流れない。
あっさりと終わってしまった。
人間の命とは儚いものだ。
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『‥‥誰かにとっては悪でも誰かにとっては善だと思ってた。‥それだけ、、』
「‥‥人みたーい。」
『‥!!‥人、、みたいか?‥』
「うん。人みたい。」
人みたいと言われて少し嬉しそうな顔をしてみる。できてるか分かんないが。
その夜。
「ね~、鬼灯くん。もし僕の存在が消えたらどうする?」
『‥‥急になんだ、、』
「もしもの話だよ。‥いつ消えるか分からないからさ。」
『そうだな‥忘れないように記憶に残す。』
「そうなんだ。なんだか、‥嬉しいな。」
『もう寝るからな。‥』
そういった後に寝た。
もしもカルミアが先に寝てたら。
もしも俺が今日寝なかったら。
翌日。カルミアが居なかった。
鬼灯に上司と言われる人にこう言われた。
「鬼灯くん。カルミアは存在が消えてしまった。」
現実味がない様なことを言われ、は‥?と言ってしまった。
「パートナーが消えるだろうけど、すぐ探すからね。」
そう言われた。オレはとっさに
『‥良いっす、カルミア以外のパートナーは作らないって決めたんで、、』
逃げるようにその場から去ると、俺は家に籠もった。涙が出ない。何故だろう。
そうだ、俺は人間じゃないから。
死神に人間の心なんてないから。
でもカルミアは俺の大事な相棒だ。どうしても泣きたい。その思いで父が俺の首を絞めたようにギュゥゥと強く絞める。
涙が出た。自分が傷付かないと涙がでないらしい。他人のために泣くことができない。
後日俺はカルミアのために墓を建てた。
そして元々あった俺の目的をやっと思い出した。何故忘れていたのだろう。
そして誓った。目的を達成した後俺は死ぬ
そのために俺自体を偽ると。