【プロローグ
ある日、突如として東京都に住まう人間の大半が死亡し、姿を消した。被害は甚大、死者は563万人、行方不明者は819万人となった。
原因は不明。誰が何の為に、本当に人間が起こした事なのか。誰も分からない儘、物語は幕を閉じようとしていた。
悲劇から6年後、とある小さな集落に住んでいた妖術師がこう発言した。
「あれは災害などでは無い、何者かが意図的に作り出した大規模魔法を発動させ人間を殺し消し飛ばした」
この発言により、政府は再び捜査は再開し、対魔法術師2名の協力を得て、6年前の事件の犯人 ──魔術師3人組による大量虐殺だと判明した。
それから数年後、政府は2度目の惨劇を恐れ、全国の術師を集め1つの組織を創り上げた。
しかし、組織結成から数年経った今でも例の魔術師3人組が姿を現す事は無かった。
政府側は「事件を起こした3人組が今現在も尚現れず、これ以上無意味な組織に莫大な費用をかけられない」と判断し、組織は解体されてしまった。
しかし、『とある小さな集落に住んでいた日本最強の妖術師』の息子が禁忌の術式を発動させ、
「2年後、再び惨劇が起こる。大規模魔法発動により全員が巻き込まれ、死滅する」
と言う未来を視た。禁術を使用した代償により少年は 『永劫の呪い』を受けてしまう。
「死ねば蘇り時間は巻き戻される、闘わなければ死ぬ。そして再び蘇り時間は巻き戻される」
まさにこの世の地獄と言っても過言では無かった。少年は2年後の惨劇を止めるまで死ぬことは許されなかった。
そして2年後、遂にこの時が来た。総勢12万もの術師と共に惨劇の首謀者である魔術師3人組に挑もうとしていた。
『大規模魔法展開 弐度目の惨劇まで残り….』
第一章、第二章のサムネお借りした立ち絵
・出鱈目支部 様