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「揺不君ってやっぱ可愛いね。」
「なんでですか、誰だって彼女と手繋ぎたいもん
じゃないんですか?」
「いや、まぁ。そうかもねしれないけどね? 」
.
先程彼にもし付き合ってたら何して欲しいか、と聞くと「手を繋ぎたい」と言われた。
なんだろう。小学生の弟を相手にしているような気持ちに少しなってしまった。
もっとなかったのか。
キスしてほしいとか、一緒に寝たいとか。
まぁ、それが彼のいい所なのかもしれない。
無駄な欲望が無い人とは正直話しやすい。
「会長、飯食わないんですか?」
「ん〜?さっき揺不君のサンドイッチ食べたから
もういいかな〜」
「え、ダイエット中なんですか。」
「何、私が太ってるって言いたいのかな。」
.
不貞腐れたようにこちらを見つめている。
「い、いや、そういうんじゃないんです。」
「ふ〜んどうかな。」
「ほんとですから!」
.
私太ってないし。
別にお腹すいてないだけだから。
自分のお腹を制服越しに摘んでみる。
ふにっとしっかりつまめてしまった。
え、もしかして太った?私。
で、でも…痩せてる方だし。
鏡で見ても結構スタイル良かったはず。
「ね、ねぇ揺不君。私太って見える?」
「え?逆に痩せすぎでは?」
彼は目を細めて私のお腹の幅を手で表してみている。
「本当に会長サンドイッチ1個でいいんですか?
死にますよ多分。」
「そんな弱くないよ?!私。」
「でも、とんって押したら骨折れそう。」
「仮にも揺不君より年上だからね!骨は私の方が
丈夫…なはず!」
.
会長がそう言う腕を組んでドヤっとしている。
ドヤる所あったかなぁと思っていると、
「あ、そろそろお昼休み終わっちゃう。」
もうそんな経っていたのか。
屋上の扉の上に着いている時計を見ると、
1時20分を指していた。
え、あと5分じゃん。
「会長あと5分で…って居ない!やべっ!」
扉を開けて勢いよく閉めると同時にドタドタドタと階段を降りて行く。
「たく。何してんだお前は。時間を守れ。」
「…うす、」
「返事は「はい」だ。いいな?」
「…はい。」
案の定間に合わかなった。
いや、5分あればギリ間に合ったのだ。
階段で普通に転けてしまった。
痛がっているうちに時間が過ぎていたらしい。
やはり痛さには勝てないのだ。うん。
そうして午後の授業が終わり、もちろん帰宅部なので下駄箱に直行し、靴を履いて校門に足を運ぶんでいくと、
「なんでいるんですか。」
「なんでって、揺不君が手繋ぎたいって言ってた
から繋いであげようかなーって!」
「いや、それ付き合ったらの話でしょう?しかも
例え話の」
「えー?でも私と手繋ぎたいんじゃないの?
ほ ら、最近寒いし。手暖めて。」
そう言って会長は手を差し伸べてくる。
渋々その手を握りると、
「ひゃ…私より冷たいじゃん。」
ひゃって、可愛いな。
いや、なんでこの人モテないんだろう。
本当に気になる。
絶対モテてそうなのに。
てか彼氏いないのおかしいだろ。
「なんか、付き合ってるみたいだね〜?」
「…そ、そうすね。」
.
彼が照れくさそうに下を向いてそう答える。
恥ずかしがっているのがばればれだ。
そんな表情を見ているともっとからかいたくなってしまう。年下っていいな。からかいやすいし可愛いから。
「あれ、照れてる?」
「照れてない…す。」
「あっはは!照れてるね。」
「会長って結構、その…なんていうか、積極的?
なんですね」
「そうかな〜?仲良いし普通じゃない? 」
「会って2日ですよ?」
「そうだっけ?」
「ていうか、いつまで繋いでるんですか?」
「嫌?」
「嫌じゃ…ないっすけど。」
「でも、家こっちなんですか?」
「そ〜、だからまだ繋いでれるよ。」
スルーされた。
え?照れすぎでしょ。
ていうか、揺不君家こっちなんだ。
明日朝逢いに来ちゃおっかな?
それはやりすぎか〜。
などと考えていると同時に足が止まる。
「…あれ?私家ここなんだけど。」
「俺…こっちです、」
向かい側の家を指さしながら彼はそう言う。
何この展開。
え、これはもう朝突するしかない。
まぁでも。関係性的には流石にお昼に会うぐらいでやめた方がいいか。
「家近かったね。じゃ、また明日。揺不君」
「ま、また明日。」
「名前呼んでよー! 」
「…し、雫、先輩。」
「うんうん。また明日ね〜!」
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どうだったでしょうか。
こっちは今燃えてますよ!
燃え尽きるまでにあと3話は出したい!
ということで、
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良ければほかシリーズも見ていってください。
それでは、また!