「アメリカ映画の「ガス灯」から比喩された言葉なんだけど、ガスライティングとは些細な嫌がらせを行ったり、わざと誤った情報を提示し続けたりすることで、被害者が自身の記憶や知覚、正気などを疑うよう仕向ける心理的虐待の手法なの、数年前にはイギリスで流行語にもなったわ 」
「へぇ~そうなんだ・・・・ 」
私は奈々さんがいれてくれた美味しい紅茶の残りを飲み干した
「でもどうして私ばっかりそういう人にターゲットにされるのかしら?私ってそんなにいじめがいがある弱々しい人に見える? 」
情けなくて笑いながら言った、でも奈々さんは真剣な表情で言った
「ただ面白おかしく人をいじめる事って・・・実は無いのよね、榊原さんはむしろあなたに嫉妬や、驚異的なものを感じているんだと思うわ 」
私は驚いて目を丸くした、あまりにも意外な言葉が帰ってきたからだ
「私が?彼女の脅威?嫉妬?ありえないわ、あんなに自信満々でキツイ性格の人なのに 」
「本当に自信のある人は弱い者いじめなんかしないものよ、おそらくあなたは優秀な学歴もあって、家柄も良くてお金持ちでしょ、おまけにあなたのお兄さんはあの櫻崎拓哉だもの、そんなあなたを支配することで彼女は優越感に浸りたいのよ・・・あなたの元の旦那さんと一緒ね 」
「そんな・・・学歴や家柄なんて、少しも私の手柄なんかじゃないわ・・・ 」
さらに奈々さんが続ける
「もしもあなたが自分の家柄や学歴などを鼻にかけているエゴイストだったら、彼女もきっと大人しく成りを潜めていたでしょうね・・・でも、あなたはそんな社会的に自分に優位な点を少しも翳さないでいる所も彼女達の脅威になるんでしょうね・・・それだけ何かそういうことを鼻にかけないポテンシャルがあなたにはあるのよ・・・・
脅威に感じて粛清することは今までの歴史上も国単位であることよ、たとえばドイツナチスがユダヤ民族を粛清したように・・・中国がウイグル人を強制収容しているようにね」
私は紅茶を見つめながら言った
「どっちみち・・・今の仕事をやめるつもりもないから、そういう人に対して強くならなきゃいけないわよね」
「あたりの強弱はあるけどそういう人は人口の5%はいるって話よ、でも人格障害者はその性格のおかげでいつも孤独が付きまとうわ、こればっかりは経験でそういう人もいるんだとあしらい方を学ぶしかないわね 」
彼女の言う通りだと思った
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