テラーノベル
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あの子は病気だったらしい 。
病気のせいで 、 記憶がいつも曖昧らしい 。
だからあの子はいつも言っていたんだって 。
『 もし私が 、 君のこと忘れたら 、
私のこと殺していいよ 。 』
そんなことを言っていたらしい 。
けどあの子が僕のことを忘れる前に 、
私があの子のことを忘れてしまったらしい 。
あの子は今 、 目の前で泣いてる 。
名前も知らない 、 関係も 、
だれなの ?
わからない 。
けど 、
すごく大切な人だったんだとおもう 。
人生をかけて愛してた人だったんだと 、
そうおもう 。
知らない人 。
なんだけど 、
私があの子のことを分からないって伝えたら
涙目になって 、
そのまま泣いてた 。
だから 、
あの子にとっても
私は大切な人なんだと思う 。
私も 、
あの子のことは大切だったんだと思う 。
過去形だけど 、
私は知らないあの子のことが
大好きでした 。
コメント
2件
導入っつーか…Prolog……かな 書くのうますぎん??
ああ、もう……冒頭の「忘れたら♡♡♡ていいよ」って台詞がずしんと来ました。それだけ大切な約束だったのに、忘れた側が自分だったっていう皮肉が切なすぎます。目の前で泣いてる相手の名前も関係もわからないのに、「人生をかけて愛してた人だったんだと思う」って感覚だけで辿り着くのが、もう胸がぎゅっとなりました。過去形で「大好きでした」と締める余韻が、読後もずっと心に残ります。素敵な作品をありがとうございます。
たかはし もけ
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