「いないな…」
結構見たけど、全然いない。どこ行ってるんだか。
「…ん?」
一瞬、ピカピカとしたものが見えた気がした。僕は足を踏み入れる。
「わ … 」
それは間違いなく、【能力の結晶】というものだった。ピンク色に輝いて、目に反射している。それに触れるとー
「うわ…!」
それと同時に
『能力:読心術ゲット。心を読むことができます。』
その言葉が頭に響いた。その瞬間ー
「あ…あの…楠木さん…なに…してるんですか…?」
「あ…夏暉さん。なんでもないよ。ただぼーっとしてただけ。 」
「そうですか…それじゃ…」
「あっあの…図書室に行ってくれないかな?… あの、人がー」
「あ…わかりました…それじゃ…」
遮るように夏暉さんは言う。もしかしたら気を使ってくれたのかな。
彼なりの優しさなのかもしれない。
―一瞬。『迷惑…かけてないよね?楠木さん、傷ついてないよね?』
そんな心の声が、聞こえた気がした。気の所為…なのだろうか。
「さてと…あと3人。」
夏暉さんは反対側から来た。だから可能性は薄いだろう。
「…ん?扉が少しだけ開いてる?」
少し覗くと、そこには華さんの姿があった。
「…あら?」
「あ…華さん…えと…」
「話し合いは立花さんと私で提案したの。どこに向かえばいいの?」
「あ…えと…図書室です…」
「わかったわ。ありがとう。すぐ向かうわ。」
「はい…」
なんで、なんで死体を見たときには何も思わなかったのに。どうして今になると何も話せないんだ?今更いい人ぶったって遅いのに。なんで僕はー
「…あ」
「…げ」
「げとはひどい…わたし、ちゃんと捨てたよ。」
「てか…寝たの?眠いって言ってたけど。」
「いや、寝てない。あれなんというか…キャラ作り…?」
「うわぁ…」
そんな雑談に話を咲かせていると、ある人がやってくる。
「あ、ふたりとも!何話してるの?」
アオリさんが入ってくる。図書室の扉の真反対から。怪しくはなさそう?
「いや…大した話じゃないよ。それより、図書室向かってくれない?」
「いいけど…どうして?」
「立花さんが呼んでたの。きてーって」
「人…使うんだね。」
「じゃあボクたちはいこうか。ね!遥ちゃん!」
「うん…」
…いったかな。本当なら行きたいけど、少し気になったことがある。それは、
アオリさんの上にあった『バレてない…よね?』と、木崎さんの死体の近くに、
気になる本棚があった。今まできれいに揃えられていた本が、バラバラに並べられていた本棚があった。それを少し調べてから行こう。
「入口の裏…行ってみるか。」
行ってみると案の定変な凹みがあった。そこはドアのようなものだった。
まだ色々調べたいけど、これ以上は時間的に怪しまれてしまう。早めに行ってしまおう。
ガチャ
「遅かったね、青葉くん。」
「あ…ちょっと色々気になっちゃって…調べてました…」
「じゃあはじめよっか。犯人探しと、これからのこと。」
【あとがき】
書くネタがなくなってきました。
次、木崎くんの過去編です。雑談部屋に木崎くんのイラスト乗っけます!
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