〜第一章〜
俺は天乃絵斗今は伊藤ぺいんっていうんだ
あの学校であった事件以来俺はあの街から離れた
そしてこの街……ロスサントスに親友達と一緒にやってきたんだけど
どうにも親友の1人が猿山に似ている気がする
彼の名前は青井らだお
ランク5の上官警察官だ
俺と同期で入って俺が冬眠してる間に上官になってたらしい
頼れるパートナーなんだけど……時折なんていうか猿山の面影がある気がする
でも気がするってだけだからどうなのか本当のところはしらない
だって本人にこんなこと聞けるわけないしねw
そんな俺は今日も今日とて犯罪を阻止していたわけなんだけど今日出勤してるらだおの姿が無くて気になっていた
署員のみんなに聞いてもわからないって言ってるから隙間時間に探してるんだけど……手がかりがない
ぺいん うーん……
頭を悩ませていると俺は閃いてしまった
GPS辿ればいいじゃん!
早速俺はらだおのGPSを辿って街を歩いた
そして俺は衝撃的なものを目の当たりにしてしまった
それは…らだおが……人を殺しているところを見てしまったんだ
ぺいん ら…らだお……?
らだおはゆっくりと振り返り俺を見た
虚ろな目だった
それは猿山と同じ瞳だった
ぺいん な…なに……してんだ………
らだお なぁぺいんと
らだお 俺はやっぱり壊れてたよ
ぺいん は……?
何言ってるんだ…?
しかもぺいんとって……
らだお なぁぺいんと俺を楽にしてくれよ
ぺいん どう……いう…………?
らだお 覚えてるんだろ?俺のこと
らだお 猿山…らだ男を
ぺいん っ
ぺいん お前……まさか…本当に…?
らだお あぁそのまさかだよ
俺の目の前に映るらだおと猿山の影が重なって見えた
らだお っ………
らだおは頭を抱えてふらついた
俺はすぐさま駆け寄ってらだおを支える
ぺいん 大丈夫か!?
らだお …
らだお ねぇ…ぺんちゃん……
ぺいん なに
らだお 七不思議…って覚えてる…?
ぺいん 覚えてるけど………
らだお 俺の生徒に……あの学校の神社で
らだお 願いを叶えたやつがいたんだよ
ぺいん それがどうしたんだよ…
らだお わかるだろ?
らだお 俺は本来ならあいつの願いの………代償だった
ぺいん っ!?
俺はその言葉を聞いた瞬間凍りついてしまった
だって七不思議で言い伝えられている内容だと
なんでも願いが叶う神社で願い事をすると願いの代償に大切な人が1人消えてしまうからだ
大いなる力には犠牲が伴う
俺と猿山も一時期七不思議を確かめるために神社に行ったことはあった
でもまさか本当だったなんて………
待って……今猿山は生きているってことは代償じゃなかったんじゃないのか?
らだお いや俺は代償だったよ
は?こいつ今俺の心呼んだのか……?
らだお いや…ごめんわざとじゃないんだよ
らだお 俺の呪いのせいでこうなってるだけだから
ぺいん 呪い…?
らだお そう俺は願いの代償で本来消えるはずだった
らだお でも俺には猿の偶像による呪いがあった
らだお だから消えなかった……でも俺はこの呪いのせいで人を無意識に殺めてしまう
らだお そしてそのうち呪いの力のせいで俺も死ぬ
ぺいん はっ!?
なんで………そんな………………嘘だろ…?
らだお そろそろ……限界なんだ…
らだお 俺の呪いは鬼がこの身に宿る呪い
らだお 俺はこの鬼のせいで何人もの人を殺した
らだお 今だってぺいんとを殺さないようにしてるんだ………
ぺいん ………
らだお ぺいんと……
ぺいん なに…
らだお 最後に猿山として頼んでいい…?
ぺいん いいよ
らだお 俺を殺してくれ
ぺいん ______________
その後は俺が何を言ったのか何をしたのか俺は覚えていない
気が付いた時には全て終わっていた
猿山は消え天乃絵斗も役目を終えていたからだ
ここにいるのはロスサントスの警官である
青井らだおを抱き抱えた伊藤ぺいんだった
彼らはようやく苦しみから解放されたのかもしれない
コメント
1件
続きめっちゃ気になる!