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5月23日

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5月23日

1 - 5月23日

♥

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2024年05月22日

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家に帰ると仁人がいて「おかえり」って言ってくれる。

あぁ、好きだなと思って仁人を抱きしめて頬にキスをする。

すぐに赤くなるほっぺたが可愛いなとか、えくぼが可愛いなと思いながらキスを繰り返す。

「ふぇ?!なに?!」

真っ赤になって俺の腕から抜け出そうともがく仁人をそっと離す。

「んーや、なんもねぇよ。あー腹減った」

一人混乱している仁人を置き去りにして、今日のご飯は何かなーとわくわくする。


相変わらず仁人の作るご飯は美味しくて俺の為に作ってくれたと、うぬぼれてしまえば愛おしくて。

食後のコーヒーを飲んでる仁人の手を取り、指先にキスをする。

「ちょ!だから、なんなん?!」

「んー、したくなっただけ」

怪訝な顔を向けてくる仁人だが、本当にしたくなっただけなんだ。


仁人に「勇斗疲れてんだろ」と風呂に押し込まれる。

普段、一人の時は湯船に浸かることなんてなくてシャワーだけだけど仁人が来た時だけは仁人のおかげで湯船に浸かれる。

やっぱり、シャワーだけと湯船に浸かるじゃ疲れの取れかたは全然違って、自然と「あー幸せだな」って声に出てた。

風呂上がって体を拭いて、あとは上の服を着るだけのタイミングで脱衣所の扉が開いて仁人が入ってきた。

「あ、上がってたんね。ごめん。洗濯終わったかなって」

目線を逸らしながら言う仁人の顎を持ち上げ、こちらを向かせ鼻にキスをする。

「上半身ぐらいそろそろ見慣れろよ」

普段から大きな目をさらに大きく見開き目をぱちぱちさせる。

「ばっかじゃねぇーの!おま、もう、自分で洗濯物畳めよ!!」

キスされた鼻を押さえ怒りながら脱衣所を出ていく。

いつまで経っても初心な反応を見せてくれる仁人は可愛い。

洗濯物を持って、リビングに向かうとソファーに寝転がり携帯とにらめっこな仁人。

どうせ、またあのゲームだろう。

「なぁ、勇斗。なんか欲しい景品ない?」

「またかよ?欲しいもんないならやんなや」

「いーやーだ!これは出会ったら最後。脳汁ドッバドバ出るのを俺は感じたいの!」

ぎゃーぎゃー言いながら一人ゲームと格闘する仁人。もはや、中毒だ。

俺が洗濯物を畳み終わっても、ゲームに夢中な仁人。

「じんとー」

「んー?」

ゲームが佳境なのかこちらすら向かず返される返事。久々の二人の時間なのになという不満。

仁人がゲームに夢中なのをいいことにいたずらを仕掛けることにした。

ソファーにうつ伏せに寝転んでいる仁人の服の裾をめくり、腰にキスをする。

「ひゃ!!」

素早く飛び起きた仁人に睨まれる。

「お前!まじなんなの?!」

「これは、仁人が悪い。」

「………悪かった。悪かった。勇斗くんのこと構いましょうねぇ~」

全然悪びれた様子もなく言う。これが吉田仁人という男だ。


それから、仁人は本当にゲームをやめて二人で仕事の話とかグループの話とか色々話した。

仁人と話す未来図、俺は言霊を信じるタイプだから言葉に出すようにしてる。俺にとってすごく大事な時間。

この時だけは、M!LKのリーダーとM!LKの最年長として意見交換する。仁人の凄さも痛感する。

「勇斗、そろそろ寝ようや」

仁人が眠そうな目をしながら言う。

「ん、だな」

ここからはプライベートな時間。これも大事な時間。

「歯磨きますか」と立ち上がった仁人と一緒に立ち上がり、仁人を引き留めて瞼にキスをする。

「だからさー、今日何?なんかあった?話聞こか?」

「いやさ、メイクさんが教えてくれたんだけどさ、仁人今日なんの日か知ってか?」

「今日?5月23日?」

洗面所に向かいながら、「えー?んー?なんの日??」独り言ちながら悩む仁人。

歯を磨きながらも珍しく悩む仁人。「もしかして?いや…でも……」俺の行動を振り返りあらかた予想はついたのだろう。

「もしかしてさ……キス…が関係してる?」

さすがにわかるよなぁと思いながら、内緒話するように仁人の耳に口を寄せて「正解。今日はキスの日なんだって」と教えたうえで耳にキスをする。

ばっっと反射的に耳を押さえる仁人は顔も耳も真っ赤で美味しそう…

「おま、変なことばっか覚えてくんな!!」

怒って一人寝室に向かう仁人を追いかける。

先に布団に潜り込んでいる仁人の横に入ると、背を向けていた仁人が振り返り俺の顎にぶつかる勢いでキスをし「仕返しな!!」と言ってまた背を向ける。

可愛いって自覚のない奴の可愛い攻撃ほど食らうものはない。

無言で仁人を抱きしめて、目の前にある暗くてよく見えないけど赤いであろううなじにキスをした。

END



【キスの場所の意味】

頬➤親愛

指先➤賞賛や感謝

鼻➤大切にしたい

腰➤束縛

瞼➤憧れ

耳➤誘惑

顎➤恥ずかしさ

うなじ➤守りたい

(※所説あり)

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