「 お兄ちゃん 」
『 … なに 』
「 退いて頂けます ? 」
『 無理 』
「 ですよね ~ … 」
玄関へと 続く廊下のド真ん中で構えてる お兄ちゃん
何を言っても 二つ返事で済まされ 、リビングに押し戻される 。
かれこれ 20 分ほど この状態だ
集合時間は とっくに過ぎてるし 、なんなら もう家に帰ってるかもしれない …
「 ぷりちゃん 待たせてるから !! 」
『 いいじゃん 、お兄ちゃんとクリスマス過ごそうよ 』なんて言いながら 離さないと抱き締められる 。
「 暑苦しい … 離して 」
正直 、この年で 兄弟でハグなんて 気持ち悪い
俺の考えていることが通じたのか 渋々離れてくれたお兄ちゃん
「 ねぇ なんでダメなの ? 」
『 そりゃ 、知らねぇ奴に 大事な弟取られなくないだろ 』
『 しかも 、毎年 “ 家族 ” で 一緒に過ごす日にだぞ ? 』
「 別に いいでしょ … 」
「 それに お兄ちゃんも なーくん達と過ごすんでしょ ?? 」
「 結局 俺はお邪魔になるだろうし … 」
「 お兄ちゃんが楽しんでる間 、俺も楽しんだっていいじゃん 」
『 … 用事 断ってくる 』
「 いや 、断るなよ !! 」
どうしてここまで 俺にこだわるのか …
お兄ちゃんは顔が良いから 、よく女の子に告白されている 。
はやく 俺のことなんて放って 彼女でも作ればいいのに …
なんて考えていると 、インターホンが鳴る 。
お兄ちゃんを押し退けて 急いで玄関を開けると 待ち望んでた人達の顔があった
『 お邪魔します ! 』
『 お邪魔しま … ぐぇ 、 』
「 ジェルくん 待ってたよ ! 助けてぇー !! 」
勢いよく抱き付いて 上目使いで ジェルくんの顔を見上げる
やれやれという顔で 俺の頭を撫でると 、『 そうゆうと思ったから 連れて来たったわ 』と 一歩 横にずれる 。
ジェルくんの後ろには 、長時間も 待ち合わせ場所に待たされていたのであろう ぷりちゃんが居た 。
「 ぇ ? 、ぷりちゃん !? ごめんね !? 」
「 寒いのに ずっと待たせちゃって ごめんね ! 」
『 大丈夫ですよ 』
なんて言う彼の 鼻や耳は真っ赤だし 、本人は気付いてないのだろうけども 指先は震えている 。
「 ちょっと待ってて 、カイロ 持ってくる !! 」
コメント
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放置してた クリスマスデート編 進めます !! ( ↑今更 遅せぇぞ )