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「兵士でもない執事がこんなことまでやらされて大変だな」
私、ウィリアムが、主であるアッシュ・ロンベルトの命に従い、食糧庫へと向かっている道中、同情するように騎士団長ダージがぼやいた。
ガタイの良さと顎髭を蓄えた強面の顔、大股で歩く姿がまるで熊のような男だが、多くの兵士を束ねる団長としての信頼は厚く、彼を慕い、騎士団に入るものまでいるというが――。
気になることがひとつ。
「アッシュ様の命を遂行するのが私の役目です。それにスパイがいると聞いた以上、信用している人に動いてもらう方が安全かつ効率がいい」
「だからって自分の執事を現場に向かわすか?どうかしてるよ、ほんと」
言葉の端々から感じるのは、タージ自身が抱く我が主に対する負の感情で、執事として仕える主人を悪く言われ黙っている訳にもいかず、足を止め向き直る。
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