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私
、水城咲耶歌は目の前の少女の言葉に耳を傾けた。
「えっとね……」
少女は恥ずかしそうに口ごもりながら話し始めた。
「わたしの名前は星空育代といいます。小学三年生です。よろしくお願いします」
「うん、こちらこそよろしく」
「それであの、先生のことだけど……」
「ああ、先生ね。どんな人だった?」
「うーんと、なんかいつもぼんやりしていて何を考えているのかわからない感じだったけど、最近はちょっとだけわかってきたような気がするよ」
【名前】アネット=リリィベル 【性別】女 【年齢】19歳 【容姿】158cm / 49kg。
白髪混じりの長い黒髪を首元辺りの高さで二つ結びにしている。前髪は長くて顔半分を隠している。
黒い瞳。
【職業】冒険者ギルド職員
【所属】『蒼空亭』従業員 【特徴】一人称:あたし。二人称:君、貴方。口調:敬語調。
【能力値】
生命力:6
魔力:3
筋力:2
敏捷性:5
知力:4
器用さ:7 【技能】
鑑定LV8『……ふむ』
『どうじゃ?』
『うーん……』
『なんかこう……これといった特徴が無い気がするんだよねぇ』
『そうなのかのう?わしには、なかなかどうして良いスキルに見えるんじゃが』
『いやぁ、それはそうなんだけどさぁ……あ、そうだ!この「鑑定LV9」ってヤツ、どういうことなんだろうね?普通、「鑑定」のレベルを上げるためには「鑑定LV5」まで上げないとダメなんだよね?なのにレベル10があるってことは……何か別の要因があってレベルが上がったのかなって思うんだけど……どうだろう?僕としては、例えば「鑑定LV7」にして初めて「鑑定LV9」になったとか……そういう可能性もあると思うんだけど』
『なるほどのう。確かにその可能性もゼロではないかもしれぬのう。しかし……』
そう言って老婆は少し考える素振りを見せた後、言葉を続けた。
『仮にお前さんが言う通り、あの男が”黒魔術の使い手”だとしたら、何故わざわざそんな事をする必要があるんじゃ?』
「それはですね――」
俺は自分が考えた事をそのまま説明し始めた。
まずこの世界には魔法が存在する。
だが当然のように魔法を行使する為に必要な魔力を持っていない人間も存在する。
そしてそういった人間が、何らかの方法で魔力を手に入れようとする時、一番簡単な方法は魔石を使う方法だと思うのだ。
例えば俺が最初に訪れた村にいた少女、名前は忘れたがあの子は父親が冒険者だったと言っていた。
だから彼女が持っていたナイフも恐らくはその父親の形見だろう。
ならばその父親は既に亡くなっている可能性が高い訳だし、もし生きていたとしても、もう冒険者として生きる事は出来ないはずだ。