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追憶のマッチング
逮捕された日、吐夢は何度も叫んだ。
「手嶋は関係ない!俺が全部悪いんだ!彼は…俺を止めようとしてたんだ!」
警察は冷静に記録を取り、手嶋の関与を調べた。 だが、証拠は揃っていた。 逃亡の事実、協力の痕跡――それでも、吐夢は最後まで手嶋を庇い続けた。
裁判は静かに進んだ。 吐夢には死刑判決が下された。 手嶋には、職を失い、罰金刑が言い渡された。
判決の日、吐夢は手嶋に最後の手紙を残した。
「君と過ごした時間は、俺の人生の中で唯一、光だった。 君が俺を選んでくれたこと、俺は一生忘れない。 でも、君には生きてほしい。俺の分まで、世界を見てほしい。 それが、俺の最後の願いだ。」
手嶋は、その手紙を何度も読み返し、涙を流した。 そして、ある夜、静かに家を出た。
誰もいない海辺。 波の音だけが、耳に届く。
手嶋は、吐夢の言葉を胸に抱きながら、空を見上げた。
「君が俺を守ってくれた。だから…俺も、君のところへ…」
その言葉とともに、手嶋は海へと歩き出した。 冷たい水が足元を包み、やがて全身を飲み込んでいく。
空には、星がひとつだけ、静かに瞬いていた。
どぉもっ!主です!
次回を最終話にする予定です!みなさんぜひ、フォロー&いいねよろしくお願いします!(⌒▽⌒)