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無感情な機械の愛し方


あお✕もも

長いよ?長いからね?注意したよ?





『ォ帰りなさいマせ、』



機械になって生まれ変わったきみの

適切な愛し方について。



僕ら5人家族には、昔もう一人弟がいた。

その子は、決して霞まないきれいな瞳の持ち主で皆んなからチヤホヤされていて

ちょっぴり羨ましいくらい。

それに加えて、美術と書道以外は全部完璧にこなして毎日、僕の憧れの人に褒められていた。


『__‐、❏○@Λくんは本当に凄いね』


僕のほうが頑張っているのに、

僕のほうが美術の評価高いし先生に凄いって言われるくらいなのに、、

なんで、、‐、❏○@Λくんのが、ずっと優秀なのさ、

そうやって妬みに妬んだ彼は、何時かの

夕方、お使いに行ったきり帰ってこなくなった。来る日も来る日も、お兄ちゃんは玄関の方だけを見て、朝御飯も昼御飯も夜御飯も、全部彼の分も作って、

食事中の会話は彼の話だけ、


それから数日後、彼がトラックに跳ねられ亡くなったときも、

現実から遠ざかるように頭をギュッと掴んでいたし、生気もなくなりそうなくらい

なんでこんなにも、

僕と君は平等に愛されなくて、

僕はこんなに適切な愛をもらってないんだろう。


そんな感じで、色々と嫌いだった彼。

でも、どうせタヒんでしまったのだから

そう思った矢先には、

何故か、目の前には

機械になった、無表情の君がいた。

一瞬理由がわからなかった。

起きた瞬間だったし、兄ちゃんと間違えたかな‐くらいのノリで、

それに、タヒんだ彼が戻ってくるわけないし、良く見たら全然似てないしなっ、!


『ォ早うゴざいます。ァおさま』

彼に似た、機械は片言で一言一言をゆっくり放っていく。

離れてみたら瑠璃色できれいだと感じる瞳は、瞬きに近い動きはするものの、

乾いて光が一切入っていなかった。


『あ、えぁ、お、おはよ、、、?』

テンパってかみながらも挨拶をする。

彼は無表情で一階へと降りていった

その時の音がやはり彼は生きていないものだとわからせる一端のように感じた。

ガシャンガシャン、、というわけではないが、

歯車のようなものが回る音、

そりゃあそうだ。

あの機械は、❏○@Λくんじゃなく、

彼に似た、ただのロボット。


なのになぁ、、


『ぁ、あおちゃん起きたの、』

『❏○@Λくんの方が早く起きたよ?』

『やっぱ偉いねぇ、』


僕は、ただの機械にも負けるようです。

僕の話はたったそれだけ、後はタヒんだはずの彼を愛でるだけ。

このロボットは、末っ子に似たなんの記憶もなくて、喋り方もロクに知らないような無機物の塊。そんなやつに負けるのです。

何でなんだろう。

何がそんなに兄ちゃんを集めるんだろう

なんでっ、愛想の一つもない此奴がっ、


『あおちゃん、?』

『あおくん、』



『ァおさま、?』

うるさいうるさいうるさいうるさいっ

どうせどうせっ、人間の僕より

ロボットのがいいんだっ!

反抗期な僕より出来損ないな僕より

何でもできる❏○@Λくんのが、

なんで、なんでなんで、っ


こんな頑張って、❏○@Λくんに勝とうと努力して、

やっと僕を見てくれると思ったら、

次は鉄の塊を好きになるの、?

それが壊れたらどうすんのさ、

どうせ、僕のことなんかおいて

違う何かを作るんでしょ、??

代わりになりたい。

彼になりたいっ。

ちょっとでもいいから、

彼みたいに凄いって言われて、

頭撫でられて、ぎゅってされて、、っ、


『何、あおちゃん怖いよ、』

『そんなに❏○@Λくんを睨まないで』




『あんたらのせいじゃん。』ボソッ

『カタッ、ッ』


つい放ってしまった言葉を探られないように、逃げるように自室に戻る。

前まで、最年少の2人、、

僕と❏○@Λくんの部屋だ。

とはいっても、話するからと追い出されて、リビングで寝ることが多かったけど

、、結局、今の今まで、僕に会いたいからって部屋に来られたことは一度もないな。


外の空気を吸いに行こうと、家を出る。

僕の家は、玄関から

僕の部屋、長男次男の部屋、山男四男の部屋、リビング、トイレ風呂、、

と続いているから、バレずに家を出れる

家を勝手に出ていった日は必ず、

兄ちゃんに、怒られる。


兄ちゃんのせいなのに、、

こういうときだけ注意して、、

もっとかまってよ。



やっぱり、❏○@Λくんだけは、好きになれない。

どんな理由があろうと、愛せないよ。

弟でも家族でも、適切に愛せない。

君も多分そうだっただろう。

毎日毎日、僕は君を睨んでいたから。






『ォ帰りなさいマせ、ァおさマ』


『は、?』

びっくりした、

玄関の目の前で仁王立ちしないでよ。

しかも、君。

お兄ちゃんだったら、少しは嬉しかったのに、、怒られるにしても、、


『ォ兄様方カら、ㇵなしガあるソです』

あぁ、やっぱり怒られる。

貴重なお話し合いなんだから、もうちょっとプラスになる会話が良いよ。


自分の部屋に直進したい気持ちを避けて

いつも怒られるときに行くリビングに行く。いつもは出待ちの平手打ちだ。

覚悟して入るものの、お兄ちゃんは居ない。そこで、


『ァおさまノ、おへヤにいるソうです』

僕の部屋、?

あまりにも珍しいから驚く。

だって、お兄ちゃん達が最後に部屋に来たのは彼がタヒぬ一日前、

それから、数カ月間、彼らは僕の部屋なんか見向きもしなかったはずなのに、


緊張した感じて、身も気も乗らない。

でも、勇気を出して部屋の扉を開ける。

その瞬間、柔軟剤の香りと、ふわっと温かい人肌。むらさき兄に抱き締められる

でも僕は案外驚かない。

どうせ、❏○@Λくんと間違えて抱き締めてるんだ。

知ってるんだから、だって、彼が生まれてきてから、もう一度も抱き締められるなんてことなかったもん、、


その瞬間、耳に飛び込んできた、

むらさき兄と、他のお兄ちゃんの声。

聞き間違えだと思った。


『ごめんね、あおちゃん。』

きっと、もう疲れていて、幻聴とかの類なんだと錯覚した。

だってお兄ちゃんが僕にそんな事言うわけないもん。

でもそれは現実で、ちゃんと皆が抱き締めて僕が望んだように、離さないように

ぎゅってしてくれる。


『俺ら、あおちゃんと❏○@Λくんの愛し方、不平等だったね。ごめん。』

『かまってあげられなくてごめん。』


嬉しい。

でも、可笑しいんだ。だって、

お兄ちゃん達は❏○@Λくんに夢中だったじゃん。

それで、ロボットまで買ったか、作ったかして、、、

それなのに気づけるはずないっ!


『ぅ、嘘つかないでっ、、どうせ、

適当っ、ぃってるだけじゃん、っ、』


彼らはさらに僕をぎゅうっとする。

痛いくらいにそのバグを感じながら、

それでも信じないように反論する。


『適当ちゃうんよ、あお

、、❏○@Λが、教えてくれたん。』

『、、、、は?、なに、言ってんの?

ロボットと言い、今と言い、

兄ちゃん可笑しいよッ、!!』

『可笑しないねん、聞いてやあおが部屋に戻る前何か言ったやん?』


まさか、バレていた、?

でもそのことと今の状況比例しなくない?普通もっと怒るでしょ、

あんたらのせい、、なんて言っちゃったのに、


『それが、俺等にはなんて言っとるか聞き取れなかった、でもっ、❏○@Λが教えてくれたんよ。』


『だからお前が、どれだけ切羽詰まってたか、なんで家をちょくちょく飛び出すかわかったん。』

『っ、~~‐、、!』


まさか、、まさかまさかまさか、

彼奴にきこえてたなんて、ロボットって

聴覚が鋭いの?あんな小さく言ったのに


『全部、僕らのせいだったんです。


、、、、あおくんが、此処まで辛かったの知らなくて、


勝手にあおくんのバナナ食べてすみませんでした。』

『きにいだったの、?!』


『俺も、同じくごめんね。


大好きってちゃんと言えばよかった。唯一無二の弟の一人なのに、酷く当たっちゃってごめんね。


あおが一番傷付きやすかったね、』


『ォれこそゴめんなさイ、』


『❏○@Λくん、??』


『ォれは、❏○@Λクんナんかじゃないのニ、このいえにキて、場所ヲ奪ってしまっタ、、』


やっぱり、この機械は彼とは片腹痛い程

似ていない。

なのに、何処か捨てられた子犬感が、

人間の彼とにていて、


『ゴめん、、ァお、サマ、?』

〝ごめん、笑あおっ!〟


生まれ変わったんだなぁって、

不覚にも思ってしまって、なんだか面白い、


『許したくないけど許してあげる』

〝許したくないでも、今回は許す〟


昔、たしかこうやって仲直りしたっけなぁ、笑

一回しかしたことのない喧嘩が頭をよぎる。意外に仲良かったのかなぁ、、


『〝その代わり、ずっと兄弟でいてね。〟』






最後は、忘れられた君の名前を、

思い出すように、



『〝ももくんっ!〟』


『〝うんっ!!〟』


‐‐、、~__無感情な機械の適切な愛し方


__‐、平等に、仲良く、。

__、‐`·君は生きていなくとも、






終わり✗ΘΥΘ✗


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ぐっばいびっ!

(長々とお付き合いありがとうっ!)

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