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K-Takasaka
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#K-Takasaka
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読んだよ第二章!!🔥 もう最初から最後まで目が離せなかった…!!K-Tの「必要なら戻る」って判断の言葉、めっちゃK-Tっぽくてグッときた😭💕 メバルが「戻ってくるって言って」って約束求めるところも、二人の関係性がじわじわ変わってってる感じがしてエモすぎる…!あと敵の「お前の癖はすべて記録されている」→「癖ではない、判断だ」の返し、マジでかっこよすぎて叫んだわ!!!次どうなるの気になりすぎる!!続き待ってるよ〜!!🌸✨
北側の整備用トンネルは、地図上では施設の外へ通じていた。
だが、実際には十年以上使われていない。
天井の配管から水が漏れ、床には黒い泥が溜まっている。壁面に取り付けられた非常灯は半分以上が切れていた。
K-Tは先頭を歩きながら、ガラケーの画面を確認していた。
通信は不安定だった。
施設内の監視システムが、彼らの位置を追い続けている。
ミステーが後ろから言った。
「三分前から、同じ警備網が俺たちを追ってる」
「切れるか」
「一部なら。でも、誰かが外から制御してる」
「組織のトップか?」
「たぶん違う」
ミステーは画面を見ながら眉をひそめた。
「管理権限が二つある。一つは施設側。もう一つは、外部の未知の端末」
「未知?」
「登録名がない」
K-Tは足を止めた。
トンネルの先に、鉄製の扉がある。
鍵はかかっていた。
彼はガラケーのアンテナを伸ばし、扉の横にある制御盤へかざした。
画面に複雑な文字列が流れる。
短い電子音。
扉のロックが外れた。
カキが感心したように言った。
「それ、電話として使うより便利じゃないか?」
「本来の用途もある」
「電話する相手、いるのか?」
K-Tは答えなかった。
カキは苦笑した。
「そういうところだよな」
鉄扉が開く。
その向こうには、整備用トンネルではなく、車両庫へ続く下り坂があった。
アオノが先に進み、周囲を確認する。
「車両庫まで二百メートル。音はない」
「警戒を続けろ」
K-Tが言った。
その直後、ミステーの端末が震えた。
「来た」
画面には、施設内の監視映像が映っている。
白い部屋。
固定された机。
その上に、黒いケースが置かれている。
ケースのそばに、K-Tのガラケーと同じ識別コードが表示されていた。
「これ、K-Tの端末?」
メバルが聞く。
「俺の端末はここにある」
K-Tは左手のガラケーを見せた。
画面には、別の通信ログが表示されている。
誰かが、K-Tの識別コードを複製した端末を使っていた。
ミステーが映像を拡大する。
「このケース、保管庫の中だ。さっきからずっと記録が残ってる」
「誰が置いた?」
「分からない」
「映像を巻き戻せ」
「やってる」
映像が数分前へ戻る。
警備員が二人、ケースを持って部屋へ入ってくる。
その後ろに、黒いコートを着た男がいた。
顔は映っていない。
だが、歩き方に特徴があった。
右足をわずかに引いている。
K-Tは画面を見つめた。
「誰だ?」
メバルが尋ねる。
「分からない」
「知ってるの?」
「知らない」
K-Tはそう言ったが、画面から視線を外さなかった。
男は、ケースを机の上へ置いた。
その直前、監視カメラへ顔を向けている。
顔は見えない。
しかし、何かを確認するような動きだった。
自分たちが映像を見ていることを、最初から知っていたように。
「罠かもしれない」
ミステーが言った。
「そうだ」
「じゃあ、どうする?」
「調べる」
カキが呆れた顔をする。
「罠だと分かっていて行くのか?」
「証拠が必要だ」
「またそれか」
K-Tは返事をしなかった。
冤罪の証拠が必要だった。
このまま逃げれば、組織は彼らを反逆者として追い続ける。メバルたちも、K-Tを助けた共犯者として扱われる。
一度、完全な証拠を掴まなければならない。
K-Tは車両庫へ向かう前に、保管庫へ行く道を確認した。
「K-T」
メバルが呼んだ。
「何だ」
「全員で行くの?」
「負傷者を車両へ」
「つまり、また一人で?」
「必要なら行く」
「必要じゃない」
メバルはK-Tの前に回り込んだ。
「全員で行く。車両は後でいい」
「危険だ」
「それは聞いた」
「死ぬ可能性がある」
「それも聞いた」
「証拠が偽物なら無駄になる」
「それでも行く」
K-Tは黙った。
メバルは彼の顔を見上げた。
「K-Tが一人で行ったら、証拠を見つけても帰ってこないでしょ」
「帰る」
「本当に?」
「必要なら」
「それ、帰らない人の言い方だよ」
カキが後ろから手を上げた。
「俺もメバルに賛成。K-Tだけ行かせたら、後から追いかけることになる」
「俺も」
アオノが短く言った。
マサカゲも頷く。
ミステーは端末から顔を上げずに言った。
「俺は反対しても、どうせ行くから意味がない」
K-Tは全員を見た。
彼らを止める方法はある。
命令すればいい。
しかし、もう誰も命令だけでは離れない。
「分かった」
K-Tは言った。
「俺が先行する。敵を確認したら合図する」
「それだけ?」
「それ以上は必要ない」
「必要あるよ」
メバルが言った。
「戻ってくるって言って」
K-Tは一瞬、黙り込んだ。
「……戻る」
メバルは少しだけ驚いた。
K-Tが、自分から帰ると言ったのは初めてだった。
「約束?」
「約束ではない」
「じゃあ、何?」
「判断だ」
「分かった。信じる」
K-Tは先へ進んだ。
保管庫へ続く通路は狭く、照明も少なかった。
壁には、組織の標章が何度も刻まれている。
この施設は、ただの訓練場ではない。
護衛の育成、武器の開発、監視情報の管理。
組織の中核に近い場所だった。
その先に、保管庫の扉がある。
K-Tは扉の横に立ち、ガラケーをかざした。
画面に警告が表示される。
《権限不足》
ミステーが隣から端末を差し出した。
「俺の権限でも無理だ」
「高位権限が必要だ」
「トップの?」
「おそらく」
K-Tは扉を見た。
鍵を壊すだけなら簡単だ。
だが、警報が作動する。
彼は扉の周囲を調べた。
右側の壁に、細い配線が集まっている。
監視カメラ。
自動射撃装置。
侵入時の封鎖システム。
「ミステー」
「分かってる」
ミステーは床に膝をつき、配線へ端末を接続した。
「三十秒だけ止める」
「十分だ」
「本当に?」
K-Tは扉のロックへアンテナを当てた。
ミステーがシステムの監視を止める。
K-Tが別系統の鍵を解除する。
画面に文字列が流れた。
十五秒。
十秒。
五秒。
ロックが外れる。
扉が開いた。
保管庫の中は、冷たい空気に満たされていた。
棚には、数え切れないほどの記録媒体が並んでいる。
K-Tは黒いケースを見つけた。
監視映像に映っていたものと同じだ。
「これか」
カキが銃を構えた。
「中身は?」
「確認する」
K-Tはケースを開けた。
中には、薄い記録端末と、数枚の紙資料が入っていた。
紙には、護衛班全員の名前が書かれている。
メバル。
カキ。
ミステー。
マサカゲ。
アオノ。
そして、K-T。
その横には、写真と詳細な評価があった。
戦闘能力。
判断傾向。
心理的な弱点。
仲間との関係。
「これ……ずっと監視されてたの?」
メバルが小さく言った。
K-Tは資料をめくった。
そこには、彼が過去に行った任務のすべてが記録されていた。
敵を倒さずに対象を逃がしたこと。
命令を無視して負傷者を救出したこと。
仲間を危険区域から先に出したこと。
そして、メバルを危険から遠ざけようとしたこと。
「K-T」
メバルが紙を見た。
「私の評価に、何て書いてあるの?」
K-Tは答えなかった。
メバルが紙を取る。
そこには、こう記されていた。
《K-Tに対する心理的影響が大きい。K-Tの判断能力を低下させる可能性あり。必要に応じて排除または利用》
メバルの表情が変わった。
「排除って……」
K-Tは紙を奪い取った。
「見るな」
「私が危険だから?」
「違う」
「じゃあ、どうして?」
K-Tは紙を折り、ポケットへ入れた。
「必要な情報ではない」
「私のことなのに?」
「お前が知る必要はない」
メバルの目に怒りが浮かぶ。
「また、それ?」
K-Tは彼女を見た。
「危険だ」
「K-Tが隠すから、もっと危険になるんだよ」
「今は話している時間がない」
「いつもそれで逃げる」
メバルの声が響いた。
保管庫の静けさが崩れる。
K-Tは何も言わなかった。
本当のことを言えば、メバルは自分のせいだと思う。
黙っていれば、メバルはさらに疑う。
どちらを選んでも、彼女を危険にさらす。
K-Tは資料を握りしめた。
そのとき、保管庫の奥から小さな音がした。
金属が擦れる音。
K-Tは即座に防弾盾を構えた。
「下がれ」
棚の影から、男が現れた。
黒いコート。
右足を引く歩き方。
監視映像に映っていた男だった。
男は拳銃を構えている。
K-Tは盾を前に出した。
銃声。
弾丸が盾に当たる。
カキとアオノが左右へ分かれ、マサカゲがメバルを壁際へ移動させる。
ミステーは記録端末を抱えたまま、保管庫の制御盤へ走った。
男は棚の間を移動しながら、正確に発砲してくる。
普通の警備員ではない。
K-Tは敵の位置を音で読む。
一発。
二発。
三発。
弾道は盾に集中している。
敵は、K-Tが盾を下げられないようにしている。
その間に、別の敵が背後へ回る可能性がある。
「マサカゲ、右」
K-Tが叫ぶ。
マサカゲが振り返る。
棚の隙間から伸びた刃物を避け、相手の腕をつかんだ。
アオノがその敵を壁へ押しつける。
K-Tは正面の男へ進んだ。
盾を構えたまま距離を詰める。
男が後退する。
K-Tは盾を横へ振った。
男の拳銃が弾かれる。
だが、男はすぐにナイフを抜いた。
K-Tはトンファーで刃を受けた。
金属音が響く。
敵の動きは速い。
刃物の扱いに慣れている。
K-Tは相手の肩へ一撃を入れたが、男は倒れず、逆にK-Tの脇腹へ蹴りを入れた。
K-Tの体が棚へぶつかる。
メバルが叫んだ。
「K-T!」
男が、メバルへ向かってナイフを投げた。
K-Tは考えるより早く動いた。
盾を捨て、メバルの前に飛び込む。
ナイフが、K-Tの左肩をかすめた。
「K-T!」
「下がれ」
K-Tは左手でナイフを抜き、床へ投げた。
男は、K-Tの右側へ回り込んだ。
そこは、彼が右腕で攻撃を受けやすい位置だった。
K-Tは左手でトンファーを構える。
男が踏み込む。
K-Tは攻撃を受け流し、相手の肘を狙った。
だが、男はその動きを読んでいた。
K-Tの腕をつかみ、関節を極める。
「お前の癖は、すべて記録されている」
男が言った。
「知っている」
K-Tは低く答えた。
「なら、なぜ抵抗する?」
「癖ではない」
K-Tは男の足を踏みつけた。
相手の体勢が崩れる。
「判断だ」
K-Tは頭突きを入れた。
男がよろめく。
そこへカキが飛び込み、男の拳銃を蹴り飛ばした。
アオノが背後から腕を押さえ、マサカゲが足を払う。
男は床へ倒れた。
K-Tは彼の首元へトンファーを突きつけた。
「誰の命令だ」
男は笑った。
「お前は、何も変わらない」
「答えろ」
「仲間を守るために、一人で死ぬ」
K-Tの目が細くなる。
「トップか?」
男は答えなかった。
代わりに、懐から小型端末を取り出した。
K-Tがそれを蹴り飛ばす。
端末は床に落ち、画面に一文だけ表示された。
《第一段階、完了》
次の瞬間、施設全体に爆発音が響いた。
保管庫の天井が崩れ、棚が倒れる。
K-Tはメバルを抱えて床へ伏せた。
ガラス片と金属片が降り注ぐ。
「全員、無事か!」
カキが叫ぶ。
「いる!」
「ミステー!」
「端末はある!」
「アオノ!」
「負傷者と一緒だ!」
「マサカゲ!」
「問題ない!」
K-Tは立ち上がった。
崩れた棚の向こうで、さっきの男の姿が消えている。
逃げた。
保管庫の奥には、壁が破られていた。
そこから、外へ通じる脱出口が開いている。
K-Tは記録端末を拾った。
画面に、組織からの正式な通達が表示されている。
《K-Tおよび関連護衛班を反逆者として認定》
《全員の拘束、抵抗時の排除を許可》
メバルが画面を見る。
「もう、戻れないね」
「戻らない」
K-Tは端末を閉じた。
「外へ出る」
保管庫から脱出すると、施設の車両庫ではなく、山道へ続く整備用出口に出た。
雨が降っていた。
外には、装甲車が一台だけ残されている。
アオノが運転席へ乗り込む。
「動く」
K-Tが周囲を見回す。
山道の上に、複数のライトが見えた。
組織の追跡部隊が来ている。
「乗れ」
K-Tが言った。
全員が車両へ乗り込む。
K-Tは最後に外へ残り、追跡部隊の方向へ拳銃を構えた。
メバルが窓から身を乗り出す。
「K-T!」
「先に行け」
「約束したでしょ!」
K-Tは振り返った。
「何を」
「戻るって!」
追跡部隊が発砲した。
銃弾が地面に跳ねる。
K-Tは装甲車へ走り、車体の側面へ飛び込んだ。
アオノがアクセルを踏む。
車両が泥を跳ね上げながら山道を下っていく。
背後から、組織の車両が追ってくる。
K-Tは後部座席からガラケーを開き、追跡車両の通信を探った。
「三台。前方に一台」
「止められる?」
カキが聞く。
「必要なら」
「それ、できるって意味?」
K-Tはガラケーのアンテナを伸ばした。
車両の通信周波数へ接続する。
画面に、敵車両の位置が表示された。
「アオノ、次の分岐を左」
「崖側だぞ」
「その先に旧道がある」
「道があるようには見えない」
「ある」
アオノは迷いながらもハンドルを切った。
装甲車が崖側の細い道へ入る。
後続車両も追ってきた。
K-Tはガラケーを窓の外へ向けた。
敵車両の端末へ、偽の道路情報を転送する。
先頭車両が急に速度を上げた。
「何をした?」
ミステーが聞く。
「道路情報を変えた」
「どこへ誘導したの?」
「旧採石場」
数秒後、後方から大きな衝突音が響いた。
カキが振り返る。
「やったのか?」
「止めただけだ」
K-Tは画面を見つめた。
まだ二台いる。
「終わってない」
「分かってる」
メバルが言った。
K-Tは彼女を見た。
「何が」
「私たちは、もう戻れない。だから、最後まで行く」
「最後まで?」
「冤罪を晴らすまで」
「危険だ」
「知ってる」
「組織は、俺たちを殺す」
「それも知ってる」
メバルは、彼の右手を見た。
その手には、拳銃が握られている。
「それでも、K-T一人にはしない」
K-Tは何も答えなかった。
装甲車は、暗い山道を進んでいく。
街から遠ざかるほど、通信は弱くなった。
やがて、ガラケーの画面に一通のメールが届いた。
送信者は不明。
本文は短かった。
《お前は、自分が逃げていると思っている》
K-Tは画面を見つめた。
続きが表示される。
《だが、逃げ道はすべてこちらが用意した》
K-Tの目が細くなる。
《仲間を守りたいなら、指定地点へ来い》
指定された場所は、組織の旧通信施設だった。
その場所には、K-Tたちが知るすべての記録が保管されている。
冤罪を証明できる可能性がある。
同時に、組織が最も厳重に守っている場所でもあった。
メバルがメールを読む。
「罠だね」
「そうだ」
「行くの?」
「必要だ」
「今度は、みんなで決めよう」
K-Tは黙った。
カキが前の座席から振り返る。
「俺は行く」
ミステーも頷いた。
「証拠があるなら行く」
マサカゲは短く言った。
「行く」
アオノは運転しながら答えた。
「道は任せろ」
最後に、メバルがK-Tを見た。
「K-Tは?」
K-Tは、雨に濡れた窓の外を見た。
追跡車両のライトが、遠くで揺れている。
自分は逃げている。
仲間を守るために離れた。
だが、離れたことで仲間を危険に巻き込んだ。
今までの判断が正しかったのか、K-Tには分からなかった。
分からないままでも、選ばなければならない。
「行く」
K-Tは言った。
「俺が先に入る」
メバルがすぐに続けた。
「私たちも行く」
K-Tは反対しなかった。
装甲車は、山道の先にある古い通信施設へ向かった。
その施設の最上階では、組織のトップが窓の外を見ていた。
部下が報告する。
「K-Tたちは、こちらへ向かっています」
「そうか」
「逃走経路はすべて計画通りです」
組織のトップは、机の上に置かれた資料を見た。
K-T。
メバル。
カキ。
ミステー。
マサカゲ。
アオノ。
それぞれの行動予測が記録されている。
「K-Tは、必ず仲間を連れて戻ってくる」
部下が尋ねた。
「なぜ、そこまで断言できるのですか?」
トップは資料の一枚を手に取った。
そこには、K-Tの訓練記録があった。
《危険区域において、単独行動を選択する傾向》
《仲間が負傷した場合、判断能力が低下》
《メバルを危険対象として認識した場合、命令違反の可能性が上昇》
トップは、薄く笑った。
「彼は、守るためなら必ず戻る」
「それは、弱点ですか?」
「違う」
トップは窓の外を見た。
遠くに、装甲車のライトが見えた。
「呪いだ」
彼は、誰にも聞こえない声で続けた。
「自分が守らなければならないという、呪われた運命だ」
装甲車が通信施設の前で止まる。
K-Tは拳銃を確認し、防弾チョッキの留め具を締めた。
右手に盾。
左手にガラケー。
メバルが隣に立つ。
「K-T」
「何だ」
「今度は、戻ってきて」
K-Tは彼女を見る。
「分かった」
「本当に?」
「必要なら戻る」
メバルは苦笑した。
「そういうところ、全然変わらないね」
K-Tは施設の入口へ向いた。
正面の扉が、ゆっくり開いていく。
暗闇の奥から、組織のトップの声が響いた。
「来い、K-T」
K-Tは足を止めなかった。
この先で待つものが、罠でも、戦闘でも、死でも。
彼は進むしかない。
自分が冤罪を晴らさなければ、仲間たちは永遠に追われる。
自分が組織のトップを止めなければ、また誰かが利用される。
だからK-Tは、暗闇の中へ入っていった。
その背後から、五人の仲間たちが続く。
そして遠く離れた監視室で、誰かがその様子を記録していた。
画面の隅に、匿名の記録者名が表示される。
《X》
まだ誰も、その名前の意味を知らなかった。