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「真希ー、入るよ」
僕の恋人、真希からフルーツとマックのポテト買ってくるよう頼まれ、僕は言われた通り買ってきて部屋にの中に入ったわけだが。
これは相当キてるな。
「真希。フルーツとポテト置いとくね」
「んー・・・」
布団から聞こえるくぐもった声。もぞもぞと動く気配が後ろからして、布団から出たのだとわかった。
「寝てていいのに」
「寝すぎて頭痛くなる」
つーかもう既に痛い、と真希。
真希は生理痛がひどいとき、頭にも来るらしい。どんな感じか聞いたら、頭をトンカチでたたかれてるみたいな感じらしい。
想像しただけで痛い。
「食べれる?」
「食いたい、けど食べると腹痛くなるんだよな」
「いつでもいいよ。ポテトはどうかわかんないけどフルーツは賞味期限長めの奴にしといたから」
「さんきゅ」
真希はブランケットを肩から巻いたままぺたぺたとこちらへ歩いてきた。僕は椅子に座ってそんな真希の様子を眺める。
隣の椅子に座った恋人を愛おしく思いながら書き途中の報告書を仕上げるためにノートパソコンを広げた。
「ポテト食いたい」
「大丈夫?無理してない?」
「してない」
「絶対?」
「絶対」
「ならよし」
「よしってなんだよ」
真希は苦笑する。真希が笑ってくれたことがうれしくて、僕もつられて笑う。生理中、真希は基本眉間にしわを寄せているからすぐわかる。
「ん、うまい」
「よかった。僕も食べていい?」
「ふにゃふにゃのならいいぞ」
「僕もカリカリのがいいなぁ~?」
「仕方ねーなぁ」
僕の口までポテトを運んでくれたその指と一緒にポテトを咀嚼する。真希はくすぐったい、とか言っているけど。
「いっ・・・つぅ・・ーー」
真希がお腹を押さえて体を丸める。背中をさすって、真希をできるだけ冷えないようにする。
「ベッド行こう。やっぱりここじゃ冷えちゃうよ。それか暖房付けて」
「はいはい」
ブランケットを再び引っ張りながらベッドに戻る真希と、暖房をつける僕。
「なんかしてほしいことある?」
「抱っこ」
抱っこ‥?抱っこってあの?え?え?え?
真希がもしかして真希が!?デレた!?
「お前今なんか私がデレたとか思ってんだろ」
「思ってましたすいません」
なんでわかるの!?
まあいいや。
僕も布団の中に入って真希を横から抱きしめる。いつもより少し冷えている体。真希はゆっくり目を閉じた。
「う゛ー・・・」
「痛い?体制変える?」
「いだだだだ・・大丈夫」
「ほんとに?辛かったらすぐ言ってよ?」
「大丈夫」
真希はうー、とかあー、とかしばらくうなって、耐えかねた僕が大丈夫か聞いたら。
「大丈夫・・・・嘘、無理」
と仰向けになって眠り始めた。
そんな真希のお腹をさすって、僕も眠りについた。
stay tuned.