卵料理(オムレツ・目玉焼きなど)
(ホテル・ダークムーンでの朝食は別料金となります。)
※
オムレツの作り方: 1ボウルにバターを入れ、塩コショウを加え混ぜ合わせる 2フライパンを用意し、油を引いて熱し、バターを入れて溶かす 3ボウルの中の材料をすべて入れ、木べらを使ってかき回す 4弱火にし、全体が半熟状態になったら裏返し 5皿に移し替えれば完成
※
エッグトーストの作り方: 1食パンを厚切りにする 2卵黄(白身でも可)をよくかき混ぜておく 3食パンの上にたっぷり塗る 4バターをのせる 5その上にスライスチーズをたくさん並べる 6オーブンで焼く 7できあがり この料理を食べたとき、「おいしい!」と言った人は とても幸運になります。
言わなかった人も、きっとそのうち幸運になるでしょう。
また、材料として使ったもののうちどれかを 食べなかった人にも幸福が訪れることでしょう。「こんばんわ。そして、グッナイ。」
「ここは、ホテル・ダークムーンです。」
「ムーンサイドの住人たちはみんな眠ってしまいました。
でも、あなただけはまだ起きています。」
「私はこのホテルの管理人でございます。」
「あなたの名前はなんですか?」
「私の名前はネ…………」(自分の名前を言おうとした瞬間、記憶喪失になる)
「すみません、ちょっと待ってください。思い出します。
わたしの名はネ………………ロ……。
この……世界を救う為にやって来た……のだ。
お前達は一体何者なのだ!?
(ここはどこ?)
「ハッハァ! ようこそ坊ちゃん嬢ちゃん方! ここは地球上最も平和な場所……
すなわちここが……”宇宙村”でございます。」
「ウチュウムラ?変テコな名前だわ。」
「ハッハァ! ここではみんな仲良しだからねぇ。
名前なんてどぉでもよろしいんでございますよ。」
「あそこで寝てる子犬のそばにいるのが、 あの子の母親なんだぜ。かわいそうになぁ。」
「おおっと、あれを見ろい。あそこにあるのは、 この町で一番大きな建物だぜ。きっとあの中には 偉いさんたちがたくさんいるにちがいねえ。
行ってみりゃわかるんじゃねえかな。
しかし気をつけろよ。あそこには悪い奴らが大勢いるからな。
特にあいつらにゃ近づかないことだぜ。」
「あの連中ときたら、気がちがいすぎて手に負えないからな。
ヒヒヒ。」
「何しに来たんだい? ヒヒヒ。」
「なんにも見えないけどな。」
「また来たのかい? もう来るなって言ったろう。」
「ああそうか、まだ見えるって言うのかね。
それじゃ仕方ねえな。」
「ああいう手合いとは関わっちゃいけないよ。
わかったかい?」
「なんの話か知らないが、あんたがたのことは知ってるよ。」
「ああ、やっぱり見えたのかい。
ヒッヒヒ。」
「あんまり関わりたくないね。
ヒヒヒ。」
「ああ見えてるともさ。
ヒッヒ。」
「あんた、どこから来たんだい? ヒヒヒ。」
「ヒッヒヒ。
まあまあ落ち着けよ。
このおれさまにまかせときなって。
このおれさまの言うとおりにしてみろよ。
まず目をつぶってみな。そうすりゃわかるぜ。
それから耳をすませてみな。聞こえるはずだぜ。
その次は鼻の穴を広げてみな。感じるはずさ。
わかったろう?ここはもうムーンサイドさ。
さあ行こうぜ。おれについてきな。
おれの名前はスニゲーターっていうんだ。よろしくな。
ムーンサイドはいつでも夜さ。だが朝も昼もあるんだよ。
だから、いつ来てもいいしいつ帰ってもいいのさ。
あんた達はどこから来たんだい? ムーンサイドの反対側から来なすったのかね? そりゃまたどうして? おっとっと失礼。話の途中だったな。
それでな、おれが言いたかったことはつまり、 ここにはいろんなものがあふれてるってことさ。
ムーンサイドには何でもある。何でもあるんだ。
もちろん人間もな。人間がたくさん住んでるところなんて、 ムーンサイド以外にゃどこにもありゃあしねぇ。
おれたちの町にも人間は住んでいるけどな、 でもあいつらはムーンサイドの住民とは言わねぇんだ。
それにな、この町では誰も彼もが顔見知りなんだ。
だれもかれもみんな知ってるのさ。
町の人たちはお互いに助け合って生きているんだ。
だから、もし困っている人がいれば手を貸すのさ。
そうすれば自分も助かるかもしれないしな。
ムーンサイドの住民はそういうふうにできているんだ。
あんたたちもきっとうまくいくと思うぜ。
なんたってあんたたちは旅人なんだものなあ、ヒッヒ。
この町ではな、何よりもまず第一に時間が必要なんだよ。
時間がたっぷりあることがなあ。
それに、ここはただのホテルじゃないぜ。
このホテルは月世界中どこにでも飛んでいけるんだ。
だからあんたがどこへ行きたいか言ってみな。
ただし、行く前にちゃんと金をはらってもらおうかな。
料金表を見せてやるぜ。
「…………(料金表を見て)。」
ふんふん、そうか。それじゃあ仕方ないな。
あんたがどうしても出て行きたいっていうんなら、 このおれ様が送って行ってやるぜ。
あんまり気がすすまねえけどよ。
でもな、こう見えてもおれ様は結構親切だからな。
ついてきなよ。」
(ホテルから出る)
「あんたたちは一体どこから来たんだい? 何しに来たんだい?」
「へえ? へええ? あの世だって!? へえええ? あんたたち死んじまったのかね? そりゃまたなんていうか、なんともお気の毒さまというほかはないわな。」
「ああそうさ。ここは死者の国。
あんたがたの住んでるところとは少し違うが、同じくらい遠い場所さ。
ああ、この通り、もう死んでるんだよ。だからといって悲しまないでくれよ。
死ぬっていうのは悪いことじゃないんだぜ。
生きているよりは死んだほうがましってこともあるもんさ。
おれたちはそういう連中を集めてここで商売をしているのさ。
まあ、あんたたちもじきにわかるようになると思うけどね。
それにしてもどうしてこんなところに来ちまったんだろうなあ。」
「おいら、腹ペコだよ。
食えるもんでもないかねぇ。」
「あの子はきっとこの世の物じゃないぜ。」
「うん。そうかもしれないな。」
「ああ、そうとしか思えないよ。」
「あれは幽霊に違いない。」
「あいつはこの世にいるはずはないんだ。」
「何にもできねぇんだよ!おまえら! 何ができるっていうんだ? ドアを探してる?そんなもんあると思ってんのか? おれのヒマを邪魔するやつはここから出ていけぇ!」(ホテル・ダークムーンに戻る)
「どこ行ってたんだぃ?もうすぐ出発の時間だぜ。」
「そうか。わかった。」
「さあ行こうぜ。」
「OK。」
「準備はできたかい?」
「ああ。」
「よし、行くぞ。」
(砂漠地帯に行く途中)
「ここは暑くてやってらんないな。」
「このへんに水場があるはずだけど。」
「喉が渇いたな。ちょっと休んでいこうぜ。」
「まだ着かないのかな。」
「あと少しじゃないかしら。」
「そろそろ目的地に着いたころじゃないだろうか。」
「もう少し先にオアシスがあるはずなんだけど。」
「あそこだ!あそこの木陰まで行けばきっと涼めると思うよ。」
「やっとついたわ。」
「水を飲ませてくれないか。」
「ありがとう。助かったよ。」
「あのサボテンはなんだろう。」
「あれはね、『スターフルーツ』という食べ物ですよ。」
「食べてみるとなかなかおいしいですよ。いかがですか。」
「食べると力が湧いてきますよ。」
「うまい!」
「おはようございます。
またのお越しをお待ちしております。」
「今日は何日かな?……あたいの店では月ごとに新しいカレンダーを売ってるんだよ。」
「このホテルはいつだって真夜中だからね。
時間なんてもんはないようなもんさ。
でも、何曜日とかそういうものはあるよ。」
「ここはどこにある町かね? そうか、あんたたち観光客か。
そりゃ悪かったね。ここはまだ観光シーズンじゃないんでね。
悪いけど帰ってくんな。」
(お金を払うと)
「お客さんは運が良いねぇ。」
「あんたたちは幸運だね。」
「お客さんたちに教えておくれよ。
あんたがたの町の話をさ。
きっとおもしろいんだろうな。」
「この町の話はもうあきるほど聞いたしな。」
「あんたたちの話を聞きたいね。」
「あたしゃここで生まれて育ったんだ。
生まれた時からずっとこの場所にいるのさ。
この町を出るなんて考えたこともなかったよ。
ここは退屈だが住みやすい町だからな。
でもあの時以来、町の様子がすっかり変わっちまった。
今までいた連中がいなくなっちまって、かわりにいろんな奴らがやってきた。
おかげでこの町は毎日大さわぎさ。
もちろんみんな喜んでるけどな。
この先どうなることやら……。
まあいいさ。
おれはただここで見張っているだけさ。
もうすぐ終わるんだろうけどな。
それまではこの生活を続けるつもりだよ。
あそこを見てみな。
あれが新しい建物だ。
名前は確か……そう、「ザ・スターホテル」だったかな。
あんなに高い建物ができるとは思わなかったぜ。
あいつらも気前がいいんだな。
なんでもかんでも建てちまいやがる。
まるで宇宙から来たみたいな形をしてるしな。
ああいうのを宇宙船っていうんじゃないだろうかね。
ザ・スターホテル」一泊200ドル(部屋数限定)
「ザ・スターホテルです。
一部屋に宿泊しますか?」
はい いいえ
「ではこちらの部屋をお使いください。
当ホテルのサービスにつきましては、 お客様の方にて、ご確認いただければ幸いでございます。」
はい いいえ
「お支払いは現金のみとなっております。」
「お食事ですか? 当ホテル自慢のディナーセットを お勧めしております。
いかがいたしましょうか?」
(レストランに入る)
「あら、いらっしゃいまし。
わたくしこの店のオーナーのオクトマンシーと申します。」
(メニュー)
○○○円(値段不明)
「メニューのお決まりになりましたら、 ウェイトレスを呼びつけてくださいまし。」
はい いいえ
「あらそう。じゃあ待っていますわ。」
「注文が決まったかしら? あたくしの料理はとてもおいしいのよ。」
はい いいえ
「それは良かったわ。
うちのコックさんの腕は最高ですもの。」
「おまたせいたしました。
こちらが本日のスペシャルコースです。」
「こちらは前菜となります。
本日のメインディッシュはシェフにお任せくださいませ。」
「こちらデザートです。
当店の特製ケーキになっております。」
「あらいけない。もうすぐ閉店の時間だわ。
お客さんたち。この先に進む前にちょっと注意することがあるんだよ。
この町では夜になると不思議なことが起こるんだ。
町の中で起こる不思議についての噂があるんだけれどね、それによるとこの町は夜にひとりぼっちだと道がわかんなくなっちゃうんだって。だから夜になる前にはみんな家に帰って寝ないといけないんだよ。でもね、家に帰れない人がいるかもしれないよね。そういう時は町の外れにある時計塔に行ってみると良いよ。そこで一晩すごすと朝になった時にちゃんとおうちに戻ってられるから。ただし、気をつけないといけなくてね、この時計塔に行く時は必ず懐中電灯を持っていくこと。そうじゃないと真っ暗な中で迷子になっちゃうよ。あとね、もう一つ注意しなければいけないことがあるんだけどそれはね、時計塔の中に入ると絶対に外に出られないっていう噂もあるんだ。これ本当かどうかわからないけど、もし本当に時計塔の中に入ってしまった人がいても絶対助けに行かないほうがいいよ。なんでかって言うとその人はもう二度と戻って来れなくなるからなんだって……。
ここはムーンサイドという小さな町である。ここにはたくさんの人々が暮らしている。その人達の中には様々な人種がいた。例えば肌の色が違うとか言葉使いが違うとか見た目が少し違うだけで差別をする人々もいた。しかし、このムーンサイドの人々は皆同じ人間なのだ。どんな姿であろうと心は同じであり、それがこの町に住む人々の信念だったのだ。だが、そんなムーンサイドにも悪い人たちが存在する。そして今日もまた新たな事件が起こりそうな予感がしていたのであった。僕はある田舎町からこの町にやってきた青年である。僕の名前は田中太郎といい、年齢は二十歳だ。都会に憧れていた僕は、ようやく念願叶ってこの町に来ることが出来たのだ。このムーンサイドに来た理由は特に無いのだが、強いて理由を言うならば僕の故郷とは雰囲気が全く違ったからである。その理由としては僕の故郷の町はとても静かで平和的な場所だったからだ。しかしこの町は違う。何が違うかというと町の人全員がとても騒々しい性格をしているのだ。その証拠として先程僕は一人の男に出会った。その男は全身紫色に染まっており、髪の色までも紫であった。そして顔まで紫色であり、服もまた紫色をしていた。それはまるで毒林檎を食べてしまった白雪姫に出てくる王子のような見た目をした男だった。彼は自らをリンゴ売りと名乗り、僕に話しかけてきた。その言葉は確かに日本語であったが、何故か聞き取ることが出来なかった。なので僕は適当に相槌を打ってその場を離れようとしたのだが、彼がそれを許さなかった。彼は自分の話を聞かない人間を見ると腹を立てるタイプらしく、僕のことを殴りつけてきたのだ。その結果として僕は気絶してしまい、気が付けばこのホテルの一室にいたと言う訳だ。ちなみにここはどこなのかという質問に対して答えてくれる人は誰もいなかった。
しばらくすると今度は一人の女性が現れた。彼女は白いワンピースを着ており、その上から赤いカーディガンを羽織っていた。彼女の名前はアンジェと言い、この町に住む女性の一人らしい。彼女が言うにはこの町では皆、名前を持たないのだという。そして彼女もまた名前を欲しがっているのだと言った。しかし誰も彼女に名前をくれる者はいなかったという。そこで彼女は町の人々に自分のことを何と呼ぶかを尋ねたのだが、誰もそれに答えてくれなかったと言う。それで彼女は自分で自分を「月影の魔女」と呼んでいるのだそうだ。彼女は町の人々のために薬を作りに来たのだとそう言った。この世界にいる間だけでも良いから、自分に名前を付けてくれないだろうか。もしつけてもらえるならば、自分は何でもしよう……と彼女は言った。
「わたしの名前を決めてほしいわ。」
「どんな名前が欲しいかしら?なんでも言ってみてちょうだい。」
「どうかしら、気に入ってくれたかしら?素敵な名でしょう?」
「ありがとう。これからもこの名で通すことにするわね。」
「あら?気に入らないの?どうしてかしら?」
「ああ、そうなのね。分かったわ。」
また来年会いましょう。