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〜 side 小柳 〜
気持ちよく日差しが差し込むダイニング
何もする事がなくボーっと外を眺める
俺って意外と仕事人間だったんだと気付く
ミランに話を聞いて来て、アイツではないと自分でも思う
でも『消極的事実の証明』は難しい
どうにかしてやりたいけど‥‥
自分で関係を終わらせると言ったはずなのに、どうしてもアイツの事となると手を貸さずにはいられない
俺も大概焼きが回ってる
その時携帯が鳴った
「はい」
「小柳!犯人見つかったら!」
「本当ですか⁈」
「もう指名手配掛けたから。小柳達には迷惑をかけた。すまない」
「いいえ、見つかったなら良かったです」
「詳しくは出て来てから話すとして、明日から出れそうか?」
「勿論です、所長」
良かった
ミランの誤解が解けて
切ったばかりの携帯がまた光る
「ミラン!」
「ロウ君!謹慎中って聞きましたよ!」
同時に喋り出し、少しだけ笑ってしまう
「お前それ誰から聞いたんだ?」
「神田さんです!私、そんな事になるとは思わずに‥‥」
「ちょうど良いタイミングだな。たった今解決して明日からまた仕事に行ける」
「本当ですか⁈良かったぁ‥‥本当にごめんなさい」
「まったくだよ」
「本当に本当にごめんなさい」
「いいよ、じゃあ‥‥‥‥」
じゃあまたな
そう言いかけてやめた
次がある事を連想させる言葉に躊躇ってしまう
「‥‥ロウ君 」
「‥‥なに?」
「今日ってこれから用事とかあります?」
「いや、ないけど‥‥」
いつもよりトーンが低い声
「少し‥‥じゃないな。2、3時間後くらいにロウ君のうち‥‥行っても良いですか?」
「‥‥‥‥それは何しに?」
「ロウ君次第では最後になるのかも‥‥」
「‥‥最後?」
「とりあえず話だけ聞いて欲しいです」
「‥‥分かった」
最後という言葉に胸が痛い
ミランも俺に何か言う事でもあるんだろう
あれからずっとミランを待っている
ちょっとだけ胸がざわつく
時計を見ると22時を回った
「2、3時間どころじゃないけど‥‥何してる?」
昼過ぎた頃に電話が来たとして‥‥
何をしてるんだ、ミランは‥‥