おっと。開くならもう少しノックとかできないのです?
……まぁいいでしょう。取り敢えずこの物語の主人公は貴方自身です。
最期どのような結末になるのか楽しみですね。
と古い本を閉じた。
『これがラストって……普通は最初じゃないの?』
と私は違和感を覚えた。
と言ってもお母さんの実家に有った物だそう深く考えず放っておいた。
暫くすると、暇な時間ができた。
『あの本どこやったっけ』
其して反対から読んでみた。
『あれ……』
何かおかしい。確かに順序はこっちからだと思った。でも何故だ。本を一人で読んでいる筈だ。この主人公と云うかなんというかの本の中身が何故か私と同じ行動をしていた。
『こんな内容だったかな。』
『……あ。』
全て解けた。
最初の
おっと。開くならもう少しノックとかできないのです?
……まぁいいでしょう。取り敢えずこの物語の主人公は貴方自身です。
最期どのような結末になるのか楽しみですね。
という文だ。
もしかしたらそういうことなのでは
と友達に相談した。
『まさか笑』
そりゃそうだ。其ンな話誰が信じるものか。
疲れていると思い、寝た。
其して夢の中で。
『本を読もうかな。』
ガチャ
『おっと。開くならもう少しノックとかできないのです?
……まぁいいでしょう。取り敢えずこの物語の主人公は貴方自身です。
最期どのような結末になるのか楽しみですね。
』と小説と同じ事を私自身が言っていた。
どういうことだ。全てが解けたと思っていたがそんなことは無かった。意識まで入り込んでくる有の本。
何処か歪な表紙。
勿論小説というのは殆どが文だ。しかも付いていないのか、絵の処だけ引きちぎられていた。当然絵のところを引きちぎると、その裏の文もちぎれる。
お母さんに聞こう。でもその前に少しだけ続きを読もう。
おっと。開くならもう少しノックとかできないのです?
……まぁいいでしょう。取り敢えずこの物語の主人公は貴方自身です。
最期どのような結末になるのか楽しみですね。では行ってらっしゃい。
と座っていた″誰か″が微笑み私を見送った。
ここはどこだろう。広いところだな。
「誰ですか」
『……え?』
「もう店は閉店しておりますが……」
『店……?』
嗚呼そうだ。思い出した。今日私は家の近くの喫茶店でコーヒーを飲んでいたのだ。
ご自由にお取りくださいと云う文が並べられていたので適当に本を取った。其してガタンと音を立て私は神隠しの状態にあったかのように消えた。
そこまで読み私は本を閉じた。
『変な話だな。』
そして電気を消し私は夢の中へと落ちていく。
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怖