テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


──翌朝、朝食を共にした後で、「週末は、どこかに行きませんか?」と、彼女へ誘いかけた。


「少しは、気持ちを確かめるようなことを、してもいいのではないのかと思って」


自分自身にも言い聞かせるような思いで、そう話す。


彼女はまだ不安感を隠せずに、返事に迷っている様子で、


「私が、あなたをエスコートをしますので」


少しでもその不安を取り去ることができればと声をかけると、「はい…」と頷きがて返された。


──週末になり、車で彼女を出迎えた。


高速を抜けて湖へ向かい、思い出深い観光船に乗った。


父との最初で最後の旅行になってしまった、幼かった頃の当時の記憶が蘇り、


「いつかまた、ここには父と来たいと思っていました。けれど、私も忙しさに追われている内に、その機会を逃してしまって……」


船のデッキで彼女を抱き寄せて、呟くと、


「だけど、そんなに大事な場所に来るのが、私とでよかったんですか?」


上目遣いに私を見つめ、そう彼女が口にした。


その優しげな思いやりに、どうしてこうも君は私の気持ちを掻き乱すんだと……、



「……あなただから、一緒に来たかったんです」



たまらなくなる想いを伝えると、その頬にそっと口づけた──。


「責め恋」政宗一臣先生Ver.

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

9

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚