TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


──別荘から戻り、また日常の業務が始まった。


「…ねぇ、最近智香ったら、うれしそうだよね?」


受付の合間に真梨奈に話しかけられて、「えっ…」と答えに詰まる。


「なんか、いいことでもあった?」


「うん…ちょっとね…」


言葉を濁して言いながらも、顔がついほころんでしまいそうになるのを、


「にやけ顔が全然隠せてないしー」と、真梨奈に肘で小突かれた。


「そういえば政宗先生も、よく笑顔とか見るようになったけど」


そう続けて喋る彼女に、「えっ……そう、なんだ……」と、意外な勘の鋭さに動揺しそうになる。


「そうだって。あの完璧なアンドロイドみたいだった先生が、なんかこの頃は人間味が感じられるっていうかさ……ねぇ智香、それってなんでなんだろうね?」


訊かれて、「さぁ……なんでなんだろうね……」さして誤魔化すこともできずに、オウム返しのようにも応じた。


「政宗先生が前とは変わってきたんなら、智香も脈アリかもよ?」


ふいに言われて、「……私?」と、ドキリとする。


「そうだよ、私は先生のことはもういいし。もっと軽いオトコとかの方が、やっぱり付き合いやすいしさ。智香は、まだ好きなんでしょ? 先生のこと。だったら今がチャンスだって、私も応援してるから」


そう話して、私の肩をポン…と軽く叩く真梨奈に、


「うん」と頷いて、「ありがとうね…」と、笑いかけた。


loading

この作品はいかがでしたか?

12

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚