番外編26 『主様が猫化したら』
※猫の耳としっぽが生えた(人間の姿のまま)
デビルズ・パレス 朝 8時
『主様起きてこないですね…。』
(もしや何かあったとか…。)
『俺呼んできますよ。』
『俺も行こう。』
『そうですね、お願いします。』
数分後――
『『うわぁぁぁぁ!!』』
『『『『!?』』』』
(今のはロノ君たちの声!?主様の部屋からです!)
執事達が主様の部屋へ向かう。
『どうしたんです!?』
『べ、ベリアンさん…。主様が…』
『な、何これ…っ。私、耳生えてる!?しっぽも…。』
『猫の耳…だよな?これ。』
『可愛いです主様ー!』
『ラムリ!それどころじゃないです!』
『と、とにかく…。食堂に行きましょう。』
『う、うん。』
食堂にて。
『朝起きたら…こうなってたの。
詳しい理由は…わかんなくて…』
『なるほど…?どうすれば戻るんでしょう…。ルカスさんなにか分かりますか?』
『うーん…。人に猫の耳が生える事案なんて…3000年以上生きてるけど初めてのことだから…。とにかくできることはやってみよう。』
『ありがとうルカス…もーなんかやだこの猫の耳としっぽ…いつもより耳がよく聞こえるし…。』
(主様が猫に…。)
(耳としっぽ…。)
(いつもの主様じゃねぇみてぇ…。)
(いや、そんなことより…。)
『モフりたい…。\可愛い…。\っす/です。\な。』
『皆さん執事として不純です!』
『え〜だって可愛くない?このもふもふの耳にふわふわのしっぽ…。触りたいなぁ。』
『ベレンさん、ねこのしっぽは神経が1番通っていて敏感なんだ。だから触ると…』
『あ、バスティン君、それ逆効果です。』
『ん?』
『へぇ…?そりゃいいこと聞いたな。』
『敏感になってるしっぽを触ったら…主様はどうなっちゃうんすかね…?』
『っー!』
私は見の危険を感じて逃げた。
『あ、主様ー!!』
『アモン、追うぞ。』
『了解っす!』
『あ、ちょっと2人とも!』
『あの2人は…っ。』
『じゃあ私は治す薬を作るよ。ナック君、ラムリ君、お手伝いをお願いできるかな?』
『はい、もちろんです。』
『はーい!頑張ります!』
『テディさん、私達はアモンさん達を追いかけましょう。ハナマルさん行きますよ…って、あの人は…?』
『ハナマル君ならアモン君達と主様を追いかけに行ったよ?』
『は?』
『ちなみにラトもです…。』
『…ベリアンさん。』
『は、はい。』
『アモンさん達を捕まえられたら皆さんマナー指導ですが…ハナマルさんは私にお任せ下さいね。』
『え、あ、は、はい。』
『行きましょう、テディさん。』
『は、はい。』
『主様どこに行ったんでしょう…』
『一緒に探しに行きましょうか、ムーちゃん。』
『はい!』
一方その頃――。
『はぁ、はぁ…。』
『主様。大丈夫か?』
『ば、バスティン…。バスティンも私を捕まえに…』
『いや、俺はただ…その、1回だけ…
モフらせて欲しい…ダメか?』
『ングッ』
(そんな可愛い顔でオネダリされたら…断れん。)
『す、少しだけ…だからね。』
『あぁ。』
なでなで…
『ゴロゴロゴロ…♪』
『ん、気持ちいいんだな…良かった。』
『っ…』
(恥ずかしすぎて死にそう…。)
『主様どこだ〜?』
『!ボスキの声!バスティン、私もう行くからここは足止めお願い!』
『ん、あぁ。任せろ。』
数分後。
『来てない…じゃあ、バスティンが足止めに成功したんだ…。』
『主様。』
『っ!?』
『こんなとこに隠れてたのか。』
『な、なんで!バスティンが足止めを…』
『あぁ、それなら肉で釣って追い払った。』
『くぅ…。このまま諦めてたまるか!』
と、逃げようとしたらしっぽをガシッと掴まれてしまう。
『ひゃぁっ!』
『へぇ…主様のそんな可愛い声初めて聞いたな。』
『凄いそそられるっす…。』
『や、やだ、離してぇ…っ。』
ギュゥ…
『ぁっ。ダメ…っ。』
『『っ…。』』
(やばい…これなんかクる…っ。\っす…。)
『ボスキ達抜け駆けか?』
『ずるいですねぇ私達も混ぜてください。』
『ラトに、ハナマル…っ。』
『可愛いなぁ主様♪』
『もっと聞かせて下さい…。』
2人はつぅ…としっぽをなぞる。
『ひゃぁ…ぁ。』
(助けて、誰か…っ!)
『そこまでだ。』
『!!』
『ハウレス…?』
『お前達。覚悟は出来てるな?ハナマルさんも。』
そしてこの後…。
食堂でルカス達に見守られながら薬を飲んで無事元に戻りました。
『あの…他のみんなは?』
『えっと…。
ベリアンさんとミヤジさん、そして、ユーハンさんからのマナー指導とお説教ですね。』
『今頃シッティングルームで正座させられてると思うな…。』
『……。』
『ボスキ君、アモン君、なんで呼ばれたか分かりますね?』
『『はい…\はいっす…。』』
『ラト君。主様に意地悪しちゃだめだろう?』
『はい…ミヤジ先生。やりすぎてしまいました。』
『ハナマルさん(圧)』
『はい。』
『私の言いたいことがわかりますよね?』
『はい…。』
『ん?バスティンは呼ばれなかったのか?』
『俺はもふもふしただけだ。しっぽは触ってない。』
『あぁ。バスティンは足止めをしてくれたからな。肉でつられたらしいが。』
『あはは…バスティンらしいね。』
『ミヤジ先生のことだから厳しく説教はしないと思う。』
『だね…ユーハンくんは怖いけど。』
『ハナマルさんも懲りないんですから…』
『ふん…。』
『災難だった…でもあれだけ怒られてると少し申し訳ないな…。』
次回
番外編27 『門限に遅刻してみんなから説教される』前編
コメント
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プチちゃんの作品マジ神!続き待ってるよ!(*´˘`*)だーい好き❣❣