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 千原城市役所の小会議室。北野とチバラキVの5人が打ち合わせを終えたところ。


玲奈「最近商店街とかのプチイベント増えてきましたね」


智花「やっとイベント自粛も解除されたましたしね」


北野「ところで長谷川先生」


倫「ん?」


北野「うちの県の空港の愛称募集の審査員の一人でしたよね」


倫「ああ、そうだけど」


北野「僕も応募しようかと思うんですが。関東圏では羽田、成田に次ぐ国際空港ですから、こんなのどうでしょう?」


 北野がスマホの画面を倫に見せる。倫は一瞥して不満丸出しの表情をする。


倫「で、そこに汎用人型決戦兵器でも配備すんのか? 却下!」


北野「やっぱりだめですか~」


瑠美「何て名前にする気だったんだ?」


玲奈、瑠美、沙羅、智花が北野のスマホの画面をのぞき込む。


「第3新東京国際空港」


倫「なんでもかんでも東京って付けりゃいいってもんじゃないだろ。郷土愛は無いのか、どいつもこいつも」


 ドアをノックする音がして、30代の女性職員が顔をのぞかせる。


女性「よかった、まだみなさんいらっしゃったんですね。ちょっと相談に乗ってもらいたい事がありまして」


北野「保健センターの皆川さんでしたよね。相談ってチバラキVに、ですか?」


皆川「ええ、そうなの。お知恵を借りたい話があって」


北野「じゃあ、とにかくその空いてる席に座って下さい」


 皆川を交えて会議室の椅子に並んで座る一同。


皆川「実は新型コロナのワクチンを接種していない市民が少なからずいらっしゃいまして」


北野「アレルギーとかの理由で?」


皆川「いえ、それなら仕方ないんです。ワクチン接種はあくまで任意ですから。ただ、こういうのが市役所の市民との対話用のサイトに上がってまして」


 皆川がノートパソコンを開いて、サイトを映す。そこにはワクチンの副反応の危険や過去の予防接種の被害を大げさに訴えた書き込みが多数。


智花「これ見て接種をためらっている人が多いってことですか?」


皆川「どうもそうらしいんです。小さなお子さんへの通常の定期予防接種も受けてないようで」


沙羅「ああ、実はあたしも似たような情報をネットのあちこちで見て、まだワクチン受けてないんだよね」


瑠美「あはは、実はあたしもまだ」


智花「あらあら、ダメよ、ちゃんと受けなきゃ。あたしはそろそろ2回目の接種受けるわよ」


玲奈「あたしは2回済ませました。確かに2日ぐらい体調きつかったけど、受けた方がいいですよ」


北野「それより、この書き込み悪質ですね。市役所の方で何か法的措置とか取れないんですか?」


倫「いや、それは無理だね」


玲奈「どうしてです?」


倫「確かにワクチンを打たないように仕向けるのが狙いだろうけど、書き込みの内容自体に嘘やデマはないんだよ。もう何十年も前とは言え、予防接種の副反応で被害が出た事は事実だし、新型コロナワクチンに極めて稀にだけど、アナフィラキシー起こす副反応があるのも事実」


北野「実際にそういう危険があるんですか?」


倫「そりゃゼロじゃないさ。けど、嘘やデマを交えずに、ここまで巧みに一般人の恐怖心煽るのは計算づくだね。どんな奴が書き込んでんだい?」


皆川「あのう、ここだけの話にして欲しいんですが、市内に大きな医療法人あるじゃないですか。あそこの専務理事さんがやらせてるみたいなんです」


倫「ああ、いくつもクリニック経営してるとこね。なるほど、狙いは読めた」


北野「どういう事です?」


倫「あそこの医療法人、PCR検査の試薬をどかんと買い込んだんだよ。それも初期の頃の精度の低いやつ。それを使い切る前に、ワクチンが普及してみんなが、もう安心だって事になると困るんだろうよ」


智花「だとしたらひどいですね。今だって時々感染は報告されてるじゃないですか、特に東京では」


玲奈「でも、あたしたちに何か出来るんですか? そんな悪知恵が働く人たち相手じゃ、手がないんじゃ?」


倫「おや、玲奈ちゃん。聞き捨てならない事言ってくれるじゃないか?」


玲奈「はい?」


倫「悪知恵の勝負なら、むしろこっちの方が有利だろ?」


 倫の周りに黒いオーラが見える。倫は不敵かつ不気味な笑いを顔一面に浮かべる。


倫「面白いじゃない。フフフフフフ……」


 そんな倫の様子にドン引きする他の一同。

ご当地戦隊チバラキV(ファイブ)

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