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琴寧
そして――日ノ本は、目まぐるしく変わっていった。浅井家では、浅井長政が父を永久追放するなど――
もはや、これまでの常識では測れぬ出来事が起き始めていた。
明らかに、時の流れが変わっていた。
その変化は――
まるで川の流れのように、誰にも止められない。
そんな中。
織田信長が出している瓦版に、目をつけた人物がいた。
美しい絵が添えられた、その瓦版を手に取り――
静かに呟く。
「……随分と儲けているようだな」
それは――
時の天皇であった。
天皇は瓦版を手に取り、満足げに頷く。
「……朕は、この瓦版を気に入った」
「これを朕の“御用”とし、儲けたい」
側近は慌てる。
「な、何を仰せですか、陛下!?」
天皇は静かに続ける。
「朕は……見たのだ」
「名を貸せば、その使用料が支払われる仕組みを」
側近は首を傾げる。
「……???」
「“見た”とは、いったい……」
天皇は遠くを見る。
「夢を見たのだ」
「おそらくは……未来であろう」
少し考え込み、呟く。
「制度の名は……“ろいやりてぃ”とか言ったか……」
そして、ふっと笑う。
「それを、やってみたい」
「このボロボロの有様……立て直したいのだ」
家臣たちは動揺していた。
「まさか……天皇に目をつけられるとは……」
「どうなさるのです!?」
柴田勝家は声を荒げる。
「殿!?まさか……乗るおつもりではありますまいな!?」
織田信長は楽しげに笑う。
「未来の制度、か……」
「面白そうだな」
少し間を置き――
「悪くない」
「天皇“公式”となれば……さらに儲けられる」
「いや――」
「世界を動かせるかもしれぬ」
家臣たちは息を呑む。
藤吉郎はにやりと笑う。
「それでこそ、殿でございますな笑」