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ゆああ@男化
45
俺は荒れた草原で倒れていた。いや、正確に言うと………
『ガイ: 助けてぇぇ……死にそう……』
──だった。
ここはPVPVRの草原…本来なら食事、排泄とか水分補給はしなくていいはずなのに俺は喉の渇きで死にかけていた。
そもそも、なんでシステムが開けないのか分からず仕舞い…
あの後、炎の火球、水の泉も試したけどまっーーたく反応しなかった。
俺は這いながら草木を掃き分け、前に進んだ。
どうしょうもないなら、せめて自分の手で死にたかった。だけど………
ジャァァーーージャァァーーーーー
ポチャン…ポチャン……
『ぁぁぁ…ついに幻覚と幻聴が聞こえてきたわ……幻覚でもいいから飲んで、死ぬ方がマシか。 』
バチャーーーゴクッゴクッ…
『ハハー流石PVPVR…水が本物ぽいなぁー』
実を言うと半分現実逃避していた。
前の水がまるで本物の滝って勘違いするほど…
『よっこいしょ。ふぅ………』
『ん?』
『待て待て。』
手の平にできた小さな池を眺めて、俺は重要な事実に気づいた。
そう、こいつは本物の”水”だって
『ゴボッ!ガッ!うめっ…うめっ……ゴロゴロペッ!ゴホッゴホッ!』
『ゴボッ…うえっ…飲みすぎた……』
───余計体調が悪くなっちまった。
俺はもう一度倒れた身体を起こそうと少し前に視線を落とした。そして…前に見えたのは…
広大な崖に、そこら中に転がる黒曜石の山、そして岩山。
そう、ここは……初期リスだった場所。中心にはデカい雷山が聳えている。
落っこちそうになる身体をバックさせ、俺は体育座りで今までのことを纏めることにする。
そうでもしないと、冷静を保つのが難しくなってきたからな…
*1-*ここは確かにあの PVPVR の世界。ここが証明だ。
*2-連絡魔法*、含め魔法は使えない。それどころかクラフト•システムすらも開けない。
『A!CTE!Delete!ったく…VRの強制終了も言葉じゃ認識されないかぁ…』
PVPVRの夜は早い。俺は数分か数十分歩き回ったけど…誰にも会えず、会えたのは友好mobのみ。そして…俺は夜を迎えた。
『コケコッコー!!!コッコッコッ!!』
『ガイ:黙れ!…だまぁれぇ! 馬鹿かこのニワトリ!』
『今は朝じゃねぇぇぞ!』
ガーー……ダッダッダッ……ギャイイイ!!!
不気味な鳴き声が聞こえてきた…おそらく、骸骨だ、たぶん。
もし、骸骨じゃないとしたら……
『やだぁ!死にたかねぇよおおっ…──!』
俺は妙案を思いついた。いや、名案だ。
地面をひたすら──
バッ!バッ!バッ!ガサッ!ガサッ……バサッ!
掘る
掘る
ひたすら掘る
ここが現実なのかそれとも仮想なのかまだ未知数。
そんな中で有耶無耶に突っ込めば俺は屍になるか、運よくリスポできるか
の2つの道を選ばされてしまう。
なら……せめて、骸骨に殺されるなら自分で死にてえ
『デッキ上がっり!〜土と石の塹壕〜♪』
『コッコッコッ──』
バッ!ガサッ!ガサッ、ドサッ…ドサッ!
俺はニワトリのくちばしを無理くり締め、塹壕の中に入った。
入り口は土で埋め、生き埋めか朝日を拝めるか……一か八か眠りに就いた。
『コッケコッコー!!!コッコッコッ!!』
『うみゃっ…いっ…逝ったっい!逝ったっい!あっあっ…』
俺は幸い、生き埋めにはなっていなかった。
PVPVRの通常常識は機能していたらしい…でも。
『痛えよ!おまっ!やーめっろ!』
『コッコッコッ!コッコッコッ!(土の壁をぶち破る)』
『光合成するために俺を叩いたのか…?勘弁してくれぇ…』
感覚的には4時間程度しか寝ていなかった。
圧倒的す•い•み•ん不足!
俺は起こされた流れで ギリギリ自生していた木の実を食べながら実験を始めることにした。
PVPVRじゃあ、三大必須要素が重要だ
まずはクラフト、その次に**魔法、**最後に、国
1-クラフトはそれがないとそもそも何もできない。
2-魔法は連絡魔法を例にしても、諸々の発展に必要不可欠。これがないと詰まる。
3-国は人を纏めるのに必要だ。
一匹狼で荷物を全て回すのもありだけど、なにかデカいこと、功績を上げたい、安定を取りたい、含めて諸々の物事を効率的に回せる。
俺にはその3つ…全て見事になかった。 土台にも立ててすらない。
だからどうにか試してみることにした
ガッーガッ…ガサッ…
土に簡易的なクラフト板を書いてみた。
こいつが機能すれば…まぁ、道具ぐらいは作れる。
『出でよ…出でよ……クラフトッッッ!!(木の棒と木材の破片を並べる)』
その時、俺自作のクラフト板が光りだし… 光が収まった時……そこには──
『木のピッケル!来たぁぁぁぁぁ!!!!クソっ!クソっ!!!』
バキッ。
『あっ。』
木のピッケル1号
2034年•2月
『──逝ったぁ……』
まぁっ…まぁ…とりあえず”**クラフト”**ができるのが分かったから…成果はあった。
『精神的に参ったわ……ハァハァー……』
『ニワトリ:コケコッコーッッッ…!!!コケコッコー!!カアッカァッッッ…ッッッ……!(半笑い)』
「まぁまぁ、そう気を落とすなよ。俺もいい情報もらったしな。」
『そうか…まぁな!…よし!今度は魔法を──』
「よしよ──』
『いや、誰だだよ!?てめぇ!』
「あらーらら。いけると思ったのにな。」
俺の隣にはネームプレートが隠れた、謎の男が座っていた……頭がバイザーのスキンを着ていた。
コメント
2件

一部の誤字、脱字と用語を修正しました! 気が向いたら読み直してみてください!
読み終わりました!第2話、とても面白かったです✨ まず「システムが開けない」「魔法も使えない」という絶望的なスタートから、水を見つけて「本物だ!」と気づくシーンがめちゃくちゃ好きです。幻覚だと思って飲んだら現実だった、っていうギャップ、ゾクッとしました。あと「木のピッケル来た!」で即バキッ、ってところ、笑いをこらえられなかったです(笑) 最後の謎の男…「いけると思ったのにな」っていうセリフが不気味で、続きが気になりすぎます!次話も楽しみにしてますね🌷