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ゆああ@男化
45
「で、どうするよ。」
俺の隣にはまだ、謎のバイザー男が座っていた。 退く気配はない
俺のココロの警戒アラートは鳴り続けてる。
PVPVRじゃあ、人と会った時は警戒し続けないと…突然、地雷系(物理的な)に豹変したり普通に殺されるからだ
『どうするって…?まだ何も聞いてねえぞ…』
「見極めてるんだ。キミが利用する価値があるか、ね」
隣の男は不自然なほど落ち着いていた。
何を考えてるのか読めない…そりゃバイザー頭だしな……。それでここで1本譲れば死ぬ未来しか見えなかった
『価値か…お前は何が欲しい。』
「別になにか求めてるわけではない。キミは碌なプレイヤーじゃないだろう?」
『こうして俺に接触したなら、なにか人の手が欲しいんだろ。例えば…この世界での生き方とか』
「もうもらったさ。|それのやり方はな。 これで一人で動けるようになった」
『考察した通りじゃあ、人手が欲しい、そうだろ?』
「そうだ。だが既に見透かされてることに気づかない程度の人手は──」
バイザー男は悠々と話していたが、明らかにこの世界の情報が不足していた。
なら、俺に接触してきた理由は──
『この世界を知り尽くした奴が欲しい!そうだろ?』
「)))))))チーガーウーッッッ……((((((((」(半笑い)
『ガイ:ハッ…?』
『ニワトリ:コッコッコッーッッッ……(笑いを堪える)』
「ッッッ…まぁ、的は射ている」
『なら合ってんじゃねえか!!』
「的に当ててはいるが微妙に中心からは外れたな」
『ハァッ?ハァッ??』
俺は困惑した。
微妙に外れているってことは話題が違うのか?
それとも俺は必要じゃなくて…俺の脳が必要なのか?
分けがわからなくなっちまった………
「答え合わせだ。正確に言うと私が欲しいのは頭がキレて筋力のある奴だ。」
「自称ッッ…ハッハッ……ガッ…ゴホン。自称知り尽くしたさんは要らない」
『はぁ…』
「さっきの結論にたどり着けた分、頭はマシな方か。 墓が掘れるだけ筋力もありそうだ。」
『墓じゃ──』
「”墓じゃねえ。”とじゃれ合う暇はない。さっさと私の情報も開示するか」
──俺は完全に遊ばれてた。
顔真っ赤で反論しようとしたのに、それも見抜かれちまった……病みそう……
バイザー男は木材を椅子代わりに、俺と対面して話しだした。
「私の名は…OUTSIDER-F。これがアカウント名だ。自称としては…アウラーとでも名乗っておく」
『はぁ…で、なんでバイザーが頭のスキン着てんだぁ?』
「これは趣味だ。悪いか?」
俺の前で次々と前の男のスキンが変わっていく…俺の見立てじゃ、こいつは…
『お前、チーターか!』
「またしても少しズレたご回答。」
「正確にはハッカーだ、チートツールは自分で作る」
『どっちでもイイイッッ!!』
「その通りだが。プライドがあるのでね」
『なら管理者パネルをなんで使わない?』
「使えない。このゲームから出れなくなる前に私はログインした」
「アップデートファイル11.05。それを受信した後、あらゆるツールが使用できなくなりシステムすら開けなくなった」
「私の基地に保管していた魔衣石に保存していた魔法以外、魔法もつかえなくなった。 …それもなくなれば現時点では私の基地は危険に晒されてしまう」
『魔衣石は使えると…んで、なんでそれがなくなったら基地が危なくなるんだ』
『*守護魔法*が使えなくなるとかか?』
「あれを見れば分かる」
バイザー男は右手で指を鳴らし、上を指した。いや、俺の目線を誘導した
指を鳴らして透明化?が解除されたことによって、俺の上にはチョーデカい飛行船が現れた。
丸式転位を使った感じもなかった。
古臭くて、所々スチームパンク感があるのに洗練された飛行船。これがアウラーの拠点らしい……
『デケェ……絶対増殖バグ使ったな』
「その通り。だが組み立てたのは私だ」
『飛ばしたのは?』
「魔法じゃ制限時間がある。飛ばしたのは私の友人のツールだ」
飛行船から巨大な黄金のアンカーが落ちて、地面に突き刺さった。土煙が酷い…VRなのにな。
アウラーは俺をアンカーにいかにも乗れと言わんばかりに誘導してくる…
『やだよ…落ちそうじゃん』
「安心しろ。落ちたとしても墓は立ててやる。棒1本な」
アンカーが穴に戻るように上がり、俺たちは船内に降り立った。中身も結構に豪勢に…ワイヤーすら贅沢にダイヤモンド製…
『ヒャぁぁ…滑りそうだぞ…おわっ!ぁっ!』
「柵はないぞ。死にたくないならさっさと茶番はやめろ」
『茶番じゃねぇよ!!』
少し足を進め、回転式に開くスライドドアを進んだら、チェストの並ぶザ•倉庫ですよ〜って所にたどり着いた。
そこの奥には立派なブリッジが見えた。
巨大モニターも金色………
『俺はいったいゼッタイどこに向かわされてるんだよ。そろそろ教えてくんないかぁ?』
「キミの部屋だ。空き倉庫を改装してやる」
まぁまぁに豪勢な空き部屋には家具がまったくなかった。
アウラーはそもそも、今のPVPVRでのクラフトの仕方が分からなかったようだし…当たり前は当たり前だ。
『干し草のベッドおッッ?チェスト1個に干し草のベッド…で、これはなんだ?』
「スポーンパッドだ。元のPVPVRではスポーンパッドなしでも、待機時間が多かった場所にリスポーンするがリスクは犯せない」
「利用する相手に死なれては困るからな」
『はぁ…アウラーサマサマはお優しいねぇ』
───この間にも、飛行船はどこかに舵を向けていた。俺とアウラーはどこに向かうんだか……
コメント
1件
げーみんぐたぬきさん、第3話読みました〜! アウラーと主人公の掛け合い、テンポ良くて面白かったです! 「チーターか!」「ハッカーだ」のくだり、思わず笑っちゃいました笑 飛行船がデカすぎてワクワクしたし、アンカー降りてくる緊張感も良かったです! 続き、2人の関係性どうなっていくのか気になります〜!