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昔から、心の内は隠す主義だった。
どんな相手であれ、自分の心情は知られないようにと、必死で取り繕った。
そのせいか、心の内をさらけ出すことが困難になってしまったのだ。
だから恋人である彼の前でも本音を言えずに強がったり、はぐらかすことが多い。
そういう行為の時でも、うっかり本音が出てしまわないよう口を手で抑えたり、声を出さないように我慢していることしかない。
好意を伝える言葉は言うことができる、ただ甘え方がわからないのだ。
悶々と考えながら歩いていると名前を呼ばれたので振り向く。
振り向いた先には少し嬉しそうな表情を浮かべて此方に歩み寄ってくる今1番会ったら気まづい恋人の姿が見えた。
内心ギクリとしながらも、普段を装い笑顔を浮かべて反応する。
「め、珍しいね…部屋から出てくるの」
普段通りに話そうとするが彼の顔が見れない。
気まづくて、恥ずかしくて、そんな気持ちで脳がいっぱいになる。
そんな様子の僕を気にするような素振りを見せない目の前の恋人は僕の質問に「少し用事があっただけだよ。」と答えた。
しどろもどろに「そっか…」なんて言った僕は、あろう事か用事を思い出したかのようにその場を立ち去ろうとした。
“ちょっと呼ばれてたんだよね〜”と言おうとするのを遮られた。
「今から部屋に戻ってこれるかい?」こて、と首を傾げられながら尋ねられる。
普段見れない可愛い仕草に、僕は堪らず「…はい」と言ったのであった。
「あ゙っ…♡うぅ〜っ♡」
すき
「おく…ぐりぐりされ…ぉ゙っ♡」
だいすき
「ちゅぅっ♡しながら…ぁ゙♡あたまへんになってぇっ゙♡」
あいしてる
「ここまで…だなんて…っ♡」
ナカをぐりぐり♡されながら腹を押すように外からもぐりぐり♡と押される。
普段なら声を抑えるために口を手で覆うのはずなのに、今日はベットに縫い付けられたように彼の左手で抑えられている。
遮るものがない故なのか、理性がない故か僕の口からは甘ったるい声しか出ない。
「きもち…よすぎてぇ♡ぁ“っ♡♡」
頭がふわふわして気持ちいいことしか考えられない。
雄の顔で食らいつく彼にもっと食われたい、と快楽に支配されきった脳が強請れと司令を出す。
「くび…噛んでっ♡しるしぃ゙…つけてぇっ♡」
彼のものである事を証明づける印を強請る。
もっと もっと もっと
首に次々と快楽が混じった痛みが走る。
「んくっ…♡はは、流石無自覚マゾだね♡」
耳元で囁かれナカをぎゅっ♡と締め付けた。
「ちがぁっ♡んぅ゙〜〜〜〜♡みみだめっへんになるぅ゙♡」
“無自覚マゾ”の言葉に脳が更に蕩ける。
ごちゅ♡ごちゅん♡と僕の雄子宮をいじめながら更にいつもより少し低い声で彼が耳をもいじめる
このままだと本当に変になってしまう。
そんな警告を脳は出しているのに、耳から与えられる砂糖のような甘い囁きにその警告は溶かされていく。
「変になれ…っ♡」
ぐちゃぐちゃに
「もう…僕なしで生きられないだろっ…?♡」
どろどろに
「へんっ♡へんになったからぁっ♡やめ゙っ゙」
僕の言葉が合図だったのか、先程までの勢いのあった腰使いから最奥だけをぐりぐり♡といじめる動きに変わった。
マーキングされているように、胎のナカが彼の物になっていく気がする。
快楽に溶かされた頭には毒な程の幸福感に、堪らず口付けを強請る。
「ほんと…僕とのキス、大好きだね…」
揶揄われるように言われても、今の僕には誤魔化そうとするほどの気力がない、気力があっても誤魔化そうとは思えないくらいに素直になっていた。
「大好き…口付けもスるのも…されること全部大好き…♡」
僕の手を抑えていた左手の力が弱くなる。
僕自身もそれに気づいているのに、口を手で覆うことはせず、どんどん彼に対する想いを出していく。
「ねぇ、もっと愛してっ…この鰭を縛り付けるくらい捕らえて…?♡ 」
ぐちゃぐちゃで汚い感情を止める術を僕は知らない。
飛びそうになる意識の中、 改めて身も心も捧げられたような気がして、僕は今までにない幸福感でいっぱいのまま意識を飛ばした。
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