こんにちはー!咲夜ですぅ。
今回は前作の続編ですねぇ。
本当は続き書く予定は無かったのですが、続きを求める読者が多かったので、書かせていただきます!
恐らく今回は有無と神(少しだけ)のみの出演となります。
屑で無能という設定は今回無視させて頂きます。
※ワードは出てくるけど
tn side
あの出来事から2ヶ月。仕事に一段落がついたので、俺は漸く医務室に顔を出すことが出来たのだ。
sn「トントン、どうしたの?」
神のお面をつけた水色の髪をもつ男、しんぺい神が出迎えてくれる。
tn「大先生に、あいにきてん」
sn「!そっかぁ、じゃここ任せていい?俺ちょっとしなきゃ行けないことがあってさ」
tn「ん、任せとき」
しんぺい神は急ぎ足で、薬を鞄に入れ、医務室を出ていく。
俺は、カーテンを少し空け、彼を見る。
tn「だい、せん、せい」
俺の目に映る彼はとても、生きてるとは思えない身体をしていた。
青白い肌、細い身体……まるでに死人のような体をしていた。
あの時、エーミールが大先生と出会わなかったらと思うと…そこで思案するのを辞めた。
今は腹の傷も次第に塞がっていて、もう起きていても可笑しくないとしんぺい神が言っていたのを覚えている。
それでも大先生が目を覚まさないのは、心の問題らしい。
tn「はよ、起きろよ大先生。お前が眠ってからあいつら全員活気が消えてしもーたんよ…」
tn「シッマとシャオロンとゾムは内ゲバしなくなった、ロボロは情報管理室から籠ったまま出てこなくなった、ひとらんはずっと訓練してて、エーミールは調べ物ばっかで飯も碌に食わへん、オスマンとグルさんは甘いものを食べんくなった、しんぺい神はずっと仕事して、ショッピとチーノは自分らのせいやって、思い詰めて、兄さんも帰ってくる頻度が少なくなった、、ごめん、大先生。俺らのせいよな、謝らせて欲しい、だから、はよ、目ぇ覚ませよ……」
いくら問いかけても、彼の声は聞こえない。
諦めて、カーテンを閉めようとした時、彼の瞼がぴくりと動いた。
tn「!大先生!、聞こえるか!?大先生!!」
ut「ん………“天使様”」
大先生は体を起こし、俺のほうを見つめた。そして俺の事を天使様と呼ぶ。
tn「大先生、なにいって…」
ut「なぁなぁ、天使様、ぼくのお話聞いてよ、」
tn「……ええよ」
ut「ありがと、」
本当は今すぐにも他の仲間を呼びに行くべきなのであろう。インカムはあいにく置いてきてしまった。この場を離れ、仲間を呼ぶのが正しい事だ、けれど出来なかった。大先生の目は何処か遠い目をしていたから。1人にするなんてこと出来なかった。
ut「僕ね、ある軍に所属しててな、そこでは無能とか屑言われとるんよ…w」
tn「そうなんや、、、」
ut「女遊びが激しい、とか書類サボってばっかって訳で言われてるんやけど、ホントはちゃうねん…」
tn「……違う?」
ut「うん、本当は書類だってガバが無いもの期限内に出来てるし、女遊びやってしたことないんよ」
大先生の口から出るのは衝撃の言葉。彼が女といる所は町に行けばよく見るし、書類だって期限内に提出されたことは無い。
tn「じゃぁ、なんで」
ut「…屑言われ始めたのは、町降りて国民の言葉を聞きに行った時、女性の人の方がな、話しやすくてさ、色んな女性に聞いてたんよ、国の事。そこをなぉ、シッマに見られてしもて、そっからやったなぁw」
仕事に支障はないから放置していたけど、と言葉を綴る。
彼の語りはまだ終わらない。
ut「書類を期限内に提出できないのはな、あんまり誰かのせいとかにはしたくないんやけど、簡単に言えば内ゲバとか、ゾムさんの悪戯、兵士からの虐めが、関係しとってなぁ、書類ができたと思えば、濡らされて、やり直そうとしたら、データ消されてて、兵士さんに書類破られて、やり直してるうちになぁ、体が限界を迎えかけてて、それで、完璧に出来てたものができなくなってしもて、とんちによく怒られてるw」
彼が言う。本当は出来るのだと。だが、提出という所まで来て、妨害されてしまうのだと。怒りを抑えられなくなる。彼が頼ってくれなかったことに、仲間に、兵士に、そして、何も気づかず彼に無能、屑と言ってしまった自分に。
tn「大先生、ごめんな。何も知らんかった、大先生が苦しんでる言うのに、俺は最低や…」
ut「……もしかして、とんち?」
tn「そや、俺はトントン、天使ちゃうで、w」
正体をあかせば目の前の男は驚いた表情を浮かべた後に、申し訳なさそうに謝る。
tn「なんで、謝るん?大先生は悪くないやろッ…」
ut「でも…」
tn「そんなに、俺らは頼りないか?」
ut「ちゃう!それは、違う!!」
tn「じゃ、たよれ、泣け、苦しかったんやろ?こんな時まで無理に笑おうとすな」
頭を撫でれば、大先生は涙を流し、ありがと、そう一言いって、意識を失う。
ベットに寝させ、毛布をかける。そして医務室を後にした。
ut side
暗かった。寂しかった。苦しかった。どれだけ助けてと足掻いても、助けは来なかった。
死にたかった。もう何もかもどーでも良くなった。
そんな時に、手を差し伸べてくれたのがトントンだった。
彼が人間だということは理解出来る。
それでも、僕に光を差し伸べてくれた君は紛れもなく、僕にとっては“天使様”だった。
終わり。今回は長めにかけた気がしますね。続きを求めてくれた読者様。どうでしたか?期待に添える作品になっていることを祈ります。
それでは皆さんまた会いましょう。
コメント
19件
今日も安定して神だね!…もう、うん…凄ぇ…言葉なくなったわ…w
すご..言葉失ったわ...w
天&才っすね。 安定的に4にました。()