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目を覚ますとそこはラブホテルで、ジョジョの腕の中にいた。ジョジョは眠っているようだ。胸がドキドキする。
昨日の事が思い出せない。
それにしてもジョジョは綺麗だ。黄金のまつ毛に、金髪は僕のよりも輝いていて柔らかい。白く華奢だが筋肉のついた身体。首にあるスターの痣。
…ん?まてまてまてまて、どうしてジョジョは裸なんだ!?
瞬間、昨日の事を思い出した。
「ぐあぁぁ…、!」
つい声に出てしまっていた。僕は、ジョジョに、みっともなく、セックスを求め、快楽をひたすらに噛み締めて喘ぎ散らかしていた。羞恥で顔が赤くなる。絶対にはしたないヤツだと思われた。
でもどうして僕は服を着ているんだ?少し花の匂いがする、これは、ジョジョの服か!?何故!?
だが頭がズキズキして途中までしか思い出せない。
こんな醜態を晒してしまったのだ。もう頭がおかしくなりそうだ。
この事で健全な上司と部下の関係が壊れてしまったのだろうか。
僕はジョジョに変な事を言っていないだろうか。
ジョジョは僕に対して何を思ってセックスをしていたのか。
都合の良いオメガを捕まえたとだけ思っているのだろうか。
いや、僕はそれでもいいけどね。ジョジョとセックスができるのならそれこそ本望だ。
僕は何を思っているんだ!!頭を冷やさないと。ジョジョはそんな下品な考えはしない!!
顔を洗ってこよう。一応ホテルだから洗面台がある。
…その前に、ジョジョが寝ている間に、ちょっとだけ、ほんとに少しだけ、罪を犯してしまおう。
僕はジョジョの唇をじっと見て、そして、
ちゅっ
唇が少し触れるだけの軽いキスをした。
自分でしたのに羞恥で顔が熱くなる。
…さぁ!早く顔を洗ってしまおう!!そうしたら着替えてさっさとホテルを出てしまおう。そしてジョジョに昨日の事を話されたら思いっきりとぼけよう。全て夢だということにしてしまおう。
僕はベッドから起き上がろうとした。
その時、
ジョジョの瞼がパチっと開き、エメラルドグリーンの綺麗な瞳を覗かせた。
「ねぇ。フーゴ、君って本当に可愛いね。」
頭が真っ白になった。体が固まる。
「起きたと思ったらキスをしてくるなんて。愛らしい人だ。」
「ジ、ジョルノ!?」
「な、何故!?いつから、起きて、?」
「君が寝息をたてている時から起きていたよ。」
僕は考える事なく思った事を口にする。バレてしまった。人の寝込みを狙うだなんて恥ずかしい事をした。惨めだ。顔がどんどん沸騰してくるのを感じ、僕は死にたくなってきた。ジョジョ呼びも忘れて昔みたいに呼んでしまった。無礼でしかない。
「す、すみません。ジョジョ!」
「ごめんなさい。ほんとにごめんなさい。」
僕は涙が出てきた。止まらない。謝罪の言葉を何度も口にする。
涙がつうっと頬を伝った。
ぺろ
「ッ!?」
頬を、涙を舐め取られた。
「あやまらないで。これは命令だよ?」
少しムスッとした声をしていた。
「その様子だと、覚えていないのかな?」
嫌な予感がした。僕はジョジョに何かしてしまったのだろうか。
「もう一度言うのは無駄だから嫌いなんだけど、君に必要なら無駄じゃあないな。」
「君は僕の事が好きだと言った。で、」
ちょっとまてまてまてまて。やっぱり変な事を言っていた!僕は勢いに任せて告白をしていた!しかも何か続けようとしている!
「僕も君の事が好きだ、と言った。」
ッえ!?
「そして、君の同意の元、君と番契約をした。」
本当に!?
今言われたこと全てが衝撃的すぎてパニックになりそうだ。
熱くなる僕の頬をジョジョは手で覆い、撫でる。
「ねえ。僕と君の2人きりの時は、僕のことは名前で呼んでくれないかな。」
甘い声に僕は溶けてしまいそうだ。
「は…い。…ジョルノ。」
「ベネ!可愛いよ。」
「あの。可愛いって言うのはおやめ下さい。」
「どうして?可愛いのに。」
「あぁ!もう!」
「ふふ、ごめんね。」
僕たちは会話をして、幸せに浸った。
身支度をして、2人でホテルを出た。
今日も僕は任務があるし、ジョジョも忙しいのだ。
パッショーネ本部へ向かう。