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再び目を開ける
先程伏せたソレを見る
充電ケーブルが抜けている
刺し直そうとソレとケーブルを掴む
差し込むと軽快な音と共に充電の表示が現れる
ついでに時刻に目をやる
3:10…まだ10分しか経ってない
もう寝着けそうにない
だるい体を起こす
生ぬるい空気が体を包む
淀んだ空気に吐き気を覚える
フラつきながら立ち上がる
足裏に触れる床の冷たさが妙に心地よい
光の漏れないカーテンを開く
窓を開け放つと
淀んだ空気が出ていくのを感じる
新鮮な空気が肺に満ちる
空は未だ夜に覆われている
まるで世界が眠りについているように
無造作に散りばめられた星屑が
不完全に輝く月が
夜空を彩っている
息をするのも忘れるほどに美しい
いっそこの夜空に溶け込んでしまいたいと
窓から身を乗り出す
夜空には手が届かない
2階の窓から落ちれば運が悪ければ死ぬ
それで良い気がしてくる
鳴り響くお腹の音に我に返る
体が冷えてきたので窓を閉める
既に吐き気は収まっている
馬鹿なことを考えたものだと頭を振る
部屋のドアを開け廊下に踏み出す