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『オナカスイタ』
『オナカスイタ……タベモノ、ホシイ』
『ホシイ』
『ツライ』 『タベタイ』
『ドウシテ?』 『ホシイ』
『サミシイ……』
『アイタイ』 『ダレニ?』
『オナカスイタ』 『アイタイ』
『……ナゼ、テヲハナシタ?』
「……こうならないために」
真っ黒に塗りつぶされた思考を切り裂くように鋭い痛みが走る。
眼前では、伸ばされた右腕を私自身の左手が千切れんばかりに握りしめていた。
ミシミシと嫌な音が響く。
伸ばされた手は、ひどく怯えたノームに向けられている。
「ハッ……ハッ……」
浅い呼吸を繰り返し、そっと腕を下ろす。
左手が震え、思うように外れない。
今までかいたことのない、嫌な汗がレインコートをまとわり付かせる。
腕を掴む力が緩み、緊張の糸が切れたことでグシャリとその場に倒れ伏す。
「思い、出した……」
正気に戻った、という方が正しいかもしれない。
自分がしてきた罪、後悔、裏切り。
過ぎ去ったいくつもの取り返しようのない事実が脳裏を駆け巡る。
吐き気を催す情報の渦に呑まれつつ、私は内心、これ以上ない希望に包まれていた。
顔を上げると、そこにはノームが一匹。
恐怖に縮み上がっているものの、確かに生きていた。
なんの因果か私は、負の連鎖を私自身で断ち切ったのだ。
「我ながら、傲慢ね。」
何度も目の前のノームを食い散らかした。
たった一度、自制が効いたからといってその事実が消えることはない。
自分が強くなったわけではない。
それでも、思わずにはいられない。
「待ってて、モノ。」
彼を振り払った忌々しい右手にはくっきりと手形が残っていた。
ちょうどいい戒めだ。
必ず、この物語を終わらせてみせる
#続くかは知らん☆
ただの僕
213
#top4
せきこみごはん
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初
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コメント
1件
読み終わった……いや、読ませられたわ。冒頭の『オナカスイタ』連打からもう圧がすごくて、最初の数行で背筋凍った。自分で自分の腕を掴んで止めるシーン、手形が戒めになるって発想、めちゃくちゃ刺さった。重くて苦しいのに、希望を掴んだラストの「傲慢ね」にもグッときた。モノって誰だ…続きが気になりすぎる🔥