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続き
桃時「ねぇ!ヨーヨー釣りしましょうよ」
雨花「色んな色があるね!」
兎白「模様も綺麗だな」
橙「ぜひやりましょう!」
瑠璃人「やろうぜ!」
雨花たちはヨーヨー釣りを行った。
雨花「あっ!わたし紫色取りたい!」
兎白「桃時。何か取りたい色あるか?俺が取ろう」
瑠璃人「お、オレも橙の分取るぜ!」
桃時「そう?じゃあアタシはあんたの取りたい色を取るわね」
橙「私も!」
雨花たちが取った色は、
桃時「あんためちゃくちゃ取ったわね。ピンクのヨーヨー。ありがとう」
瑠璃人「オレ一個しか取れなかった……」
兎白「どういたしまして。俺が頼んだ白いヨーヨー取ってくれてありがとう。」
橙「瑠璃人さんなりに頑張ってくれたんですからそれで充分ですよ。ありがとうございます。綺麗なオレンジのヨーヨーですね」
瑠璃人「お前は沢山取ってくれたんだな。瑠璃色のヨーヨー。ありがとう」
雨花「わたしも取れたぁ」
桃時「あら?あんたは一個だけ?」
瑠璃人「もしかして不得意なのか……?」
瑠璃人はニヤリと笑う。
雨花「キャッチアンドリリースしたぁ!」
橙「あぁなるほど……」
瑠璃人「ちぇっ!お前の弱点かと想ったのにぃ〜」
兎白「このヨーヨー光ってるんだな」
桃時「もっと暗くなったらもっと綺麗になるんじゃない?」
雨花たちの持っていたヨーヨーはほんのりと光っていた。
橙「そろそろ小腹空いてませんか?」
桃時「そうね。小腹をそろそろ満たしても良いくらいね」
兎白「では、何か食べに行こう」
瑠璃人「でも何食べに行くんだ?」
雨花「あっ!小腹にぴったりなおやつ屋さんあるよ!」
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???「いらっしゃっせ〜……って雨花さんたち!やっほ〜」
???「雨花さん、橙さん、桃時さん、兎白さん、瑠璃人さん。いらっしゃい」
???「雨花さんたち!来て下さったんですね!」
ここは、紅色喫茶店の屋台。ここではりんご飴を売っている。
雨花「りんご飴一個ください〜」
紅蓮「はい二百円」
橙「え!?安い!!」
紅葉「この馬鹿兄貴が、りんごを十箱も誤算注文したから、冷凍庫に入り切らなくて何としてもこの屋台で売りきらないといけなくなったの……はぁ……」
紅緒「だから安いんですよ」
紅蓮「すみません……」
桃時「……大変ね。二人共……」
兎白「なら少しでも売上に貢献しなくてはな。俺はりんご飴を二個貰おう」
瑠璃人「オレも!」
橙「私は申し訳ないですが、一個で」
桃時「アタシも」
紅蓮「買おうとしてくれただけで充分だよ。ありがとう!」
雨花たちはりんご飴を食べたのだった。
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雨花「あっ」
橙「段々暗くなってきましたね」
桃時「もうそろそろ花火の時間ね」
瑠璃人「でもまだ時間あるし、屋台もう少し巡ろうぜ!」
兎白「そうだな。……ん?雨花何してるんだ?」
雨花は橙たちに背中をみせている。
橙「どうしたんですか?雨花さん?」
雨花はゆっくりこっちを振り返ると……
雨花「オンドバァ〜!!」
橙「きゃあああ」
桃時「あんた何してんのよ!!」
瑠璃人「やめろ!!びっくりした……」
兎白「そんなに驚くことか?」
「「雨花のお面姿」」
雨花は、屋台で売っていた天狗のお面を付けていた。
雨花「へへっ!すっごいでしょ!」
桃時「あんたのお面シリーズは心臓に悪いからやめなさい」
橙「本当にびっくりしましたよ!!」
瑠璃人「まぁ驚いてる橙は可愛いけど……にひひひ」
兎白「どうした?瑠璃人。何でそんな恐い笑い方なんだ?」
雨花たちはまた歩き出す。
桃時「そろそろ花火の席取りした方が良いわね」
橙「そうですね」
瑠璃人「でも、早めに取ってる人もいるだろうし、オレたちは屋台巡りを重視して動いたから、良いところは取れないじゃね?」
兎白「それでも探してみよう」
「「おー!!」」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「………………」
「「雨花さん・雨花がいない!?!?!?!?」」
橙「雨花さんどこ行ったんですかーーーー!」
桃時「雨花!!!!」
兎白「どこだ雨花!!!!」
瑠璃人「おーい!!!!」
橙たちが声をあげても、返答なし。
その頃、雨花は……
「うわぁぁぁぁん」
雨花「おうおう。どうしたの?」
「ひっぐ。お母さんとはぐれちゃったの……」
雨花「じゃあ一緒に迷子センターまで……」
「やだ!!一緒に探して!!」
雨花「分かった。一緒に探そう!」
「うん……」
雨花は迷子の男の子に声をかけていたのだ。
橙「雨花さん!!!!一旦散って探しましょうか?」
桃時「それが雨花に連絡しようと想ったら、この祭りの混雑で電波が通りにくくなってるの。だからここで散ったらアタシたちまで迷子になるわ」
兎白「じゃあ固まって探そう」
瑠璃人「ったく。世話妬かせるなぁ」
雨花「どこで離れたの?」
「ここら辺」
雨花「じゃあここで待ってよう。お母さんが探しに来てくれるかもしれないから」
橙「雨花さん!!!!」
雨花と橙たちは人混みの中すれ違ってしまった。
雨花「お母さんどんな見た目の人?」
「髪を三つ編みにしてる」
雨花「そかそか。絶対みつけるから大丈夫だよ」
「……!、うん!」
そして、しばらく待っていると……
「あっ!やっとみつけた!」
「お母さん!」
迷子の男の子は無事、母親をみつけることができた。
雨花「良かったね。お母さんと出会えて。」
「うん!」
「あの、本当にありがとうございました。お手数をお掛けしてしまいすみません」
雨花「いえ!平気なんで!あは!お祭りを楽しんで下さいね!では!」
「お姉ちゃんありがとう」と言われ、手を振りながら離れる雨花。
雨花「さてと。ここはどこかなぁ〜」
雨花は何となく歩き始める。
雨花「電話もメッセも繋がらないなぉ〜どうしたものやら」
紅蓮「ん?」
紅緒「どうしたの?紅蓮お兄ちゃん」
紅蓮「今あそこに独りで雨花さんがいたな」
紅葉「え?!はぐれちゃったの?」
紅蓮「…………うーん……ん?」
橙「雨花さん!!!!」
桃時「雨花!!どこ行ったの?!」
兎白「雨花ーーーー!!!!」
瑠璃人「くそぉ全然みつからねぇ」
紅蓮「橙さんたち!!!!」
紅緒「ちょ!お兄ちゃん……」
橙「今、紅蓮先生が!」
桃時「え?!あいつが何?!」
兎白「俺も聴こえた」
瑠璃人「何か知ってるんじゃね?!」
紅蓮「上だよ!橙さん!上!高台の方!!」
橙「分かりました!!!!ありがとうございます!!!!」
桃時「行くわよ」
兎白「あぁ了解」
瑠璃人「分かったぜ!!!!」
橙たちは高台の方へ向かう。
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雨花「うーん……完全にしくったな〜」
橙「雨花さん!!!!」
桃時「雨花!!」
兎白「雨花」
瑠璃人「お前、フラフラどこかに行くな!!!!」
雨花「あぁみんな……」
雨花は高台の端っこの方にぽつんと座っていた。
桃時「全くよ!!何でこんな人が誰もいないところにいんのよ!!高台でも人通りの多いところあるでしょ?」
兎白「とにかくみつかってよかった」
雨花「お騒がせしました……」
橙「それで何でいなくなったんです?」
雨花「いやね。可愛さに触れていたのだよ」
瑠璃人「もしかして、ぬいぐるみ取りに射的屋で遊んでたのか!?」
雨花「まぁそんなところかな〜」
桃時「何してんのよ!!あんたは!!」
橙「…………。まぁいいでしょう」
兎白「あぁそれよりももう花火始まるんじゃないか?」
すると、
『これから花火大会を開始します!皆さんぜひ空を観上げて下さい。二年間続かなかった夏祭り。その分大玉花火を多くさせて頂きました!皆さんお楽しみ下さい!!』
アナウンスが流れ終わると、次の瞬間、
ヒューーーーンパッアーーーーン
橙「うわぁ!!」
桃時「あらぁ!!」
兎白「おぉ」
瑠璃人「絶景だ!!」
雨花「…………花火か」
雨花たちの目には大輪の花火が咲き誇っていた。
桃時「雨花がいた場所からこんな綺麗な花火が観れるだなんて……!」
橙「穴場スポットって奴ですね!すごい偶然!」
瑠璃人「おっ!今度は瑠璃色の花火だ!」
橙、桃時、瑠璃人は花火にみとれている。
兎白「……どうだ?雨花」
雨花「何が?」
兎白「花火は綺麗か?」
雨花「……懐かしくなったよ」
兎白「え?」
雨花は花火を観上げながら、遠い目をする。
雨花「懐かしく、なったんだ。ただそれだけ。」
兎白「……そうか」
まるで流星群のように、夜空に煌めく花火の光。その光は綺麗な大輪の花々を作り、夏の暑さと共に爆ぜたのだった。こうして、雨花たちの夏休みは終わりを迎えたのだった。
おまけ
「あっ!さっきのお姉ちゃん!」
雨花「おっ!やっほ〜」
桃時「何よ?さっきって」
橙「どういうことです?」
「あっお連れの方がいらしたんですね……!すみません。本当に」
雨花「いえ!本当に気にしないで下さい」
「先程は本当に迷子になった息子と探して下さり、ありがとうございました」
雨花「いえいえ!ではさよなら!」
瑠璃人「……つまり、お前が離れた理由は……」
兎白「迷子を助けていたってわけか」
橙「何で理由言わなかったんですか?」
雨花「え?言ったじゃん「可愛さに触れていた」って。」
桃時「それが理由?!分かりにくいわね」
雨花「あははっ!さぁ残り時間少ない夏祭りを楽しもう!」
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