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僕は堕ちた
俺は落とされた
気づいたらそこは知らない知らない世界が広がっていた
「ここ、どこ、?」
「あーぁ、せっかく逃げてきたのに」
にげた?
どういうことだ
「ま、いいや」
「ごめんな。こんなとこに連れてくるつもり無かったんだけど」
え、?
「ここは」
「ん~、まあ見たらわかるさ 」
そう言われたから。
僕は恐る恐る顔を上げた
「っ……! 」
そこには一人のナニカが立っていた
いや
そこに居たのは人ではなかった
長い鼻筋
細い指
鋭く尖った耳
切れ長な目
九本の尾
そいつは人間のように立っていた
[すみません。夜のせいであなたまでこちらへ連れてきてしまいました ]
男なんだか女なんだか分からない声色のソレは僕に言った
[ですが貴方は夜に足りないものを持っている]
え、?
僕が何を持っているというのだ。
夜に散々助けて貰って
何も出来ず
ただ虐げられたら助けを呼ぶ
そんな無能なのに
「足りないもの、?」
[えぇ。]
「足りないものを持っているからなんなんですか、?」
思わず強く言ってしまった
それもそうか。
何か出来る訳でもない。
そう思った
[貴方様と夜が1つになってしまえば良いのです]
[そうすれば漸く安心して役目を任せられます]
[貴方様と夜は同じ顔をしているので然程違和感は感じないでしょう]
……は、?
1つになる?
今までもひとつになっているようなものだった気が
というか役目ってなんだ
「もうちゃんと説明するか黙っとくかどっちかにしろよ如月」
[ふふっ。すみませんどのような方なのか少し遊びたくなってしまって。]
「きさら、ぎ?」
[あぁ、自己紹介が遅れましたね。]
[私は夜の……なんと言えば良いのでしょう]
[保護係、?]
「はぁ、、なるほど? 」
「違うだろ、その説明じゃないよ、」
[ふふ。解っていますよ。]
[役目が何か。]
[貴方様、いや貴方様達には新しい-物語-を作って頂きたいのです。 ]
「物語、?」
「えっとな、分かりやすく言うとな?」
「ここはお前らの言う神の世界?で、」
「新しい世界を作れと」
「そうだ」
「俺は面倒くさかったから逃げたんだけどこのとおり如月には捕まるし」
「そのまんまお前こっち連れてきちゃったし」
「さっきからさ、連れて来ちゃったってどう言う事、?」
「お前は死んだんだ」
「ほう。」
ん、?
え
「だから御免な、」
「…………」
「どちらかと言うと僕は嬉しい」
彼奴らと、あんな世界とおサラバだ
「そうか。」
「まぁあんなトコ嫌だよな」
「だから夜。」
「ありがと!」
[さて感動的なお話の途中すみませんが]
「わぁったよ」
「夜とヒトツになるの?」
「嫌か?」
「ううん。嫌なわけないじゃん」
[どちらの同意も得られましたので]
如月と名乗るモノは薄ら笑を浮かべたあと何かを唱えた
目の前が一瞬だけ暗転した
『ん、』
少し声に違和感を感じた
体が軽い
[これから宜しく御願いします。]
[夜雲]