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英雄・すまない先生と、その仲間であり、生徒たちは、遂にやってきたヤマタノオロチに立ち向かった。
何度も何度も倒されても、決して諦めず、挫けず戦い続けた。
そして、すまない先生は八咫鏡、八尺瓊勾玉、草薙剣を使い、ヤマタノオロチを“倒す”為に立ち向かった。
“封印”ではなく、“倒す”
この先の未来の為に、すまない先生は自分の身を犠牲にしてでも、ヤマタノオロチを倒そうとした。
そして、激しい爆発が起こった。
✵✵✵✵✵
病院に運ばれたのは、生徒のブラック、レッド、ブルー、赤ちゃん、銀さん、バナナ、マネー、風夜の8名。8名“だけだった”
エウリとライトは、いても立っても居られず、Xに頼み、連れてきてもらった。
どうやら、ヤマタノオロチを“倒すことに成功したらしい”
だが、その代償はあまりにもでかかった。
その戦いの場となった所は、瓦礫で溢れ、木々は折れていた。この地が復活するのは、一体何十年とかかるだろう。
ふと、ライトたちの目に、見覚えのある光を見つけた。
──水色の淡い光。
その光を見た途端、エウリたちは駆け出し、瓦礫をどかす。ふと、見慣れた灰色の髪が見えた。それを見て、エウリたちと、病院を抜け出したブラックたちと瓦礫をどかす。
「・・・!すまないさん!」
そこには、すまない先生が倒れていた。だが、どんだけ叫んでも、揺らしても、すまない先生は瞳を開けない。息も心臓も動いている、それなのに、目を覚まさない。
ふと、すまない先生の片腕がとてもどす黒い色になっていた。
「なんだよ・・・これ・・・」
誰がこぼしたのか分からないが、そうこぼす声が聞こえた。
✵✵✵✵✵
病院に運び込まれたすまない先生は、怪我はしているものの、命に別状は見当たらなかった。 怪我は治る一方、すまない先生は
“一度も目を開けなかった”
すまないスクールのメンバーはすまない先生のいないすまないスクールで卒業するまで学ぶことを決めた。先生は代わりにライトがしてくれていた。
Xは、未だ混乱な世を周り、落ち着かせ、へビルは混乱している蛇の国へと向かった。
そして、エウリは、
「すまないさん」
エウリは、すまない先生の病室にいた。エウリは、すまない先生の手を握る。手は暖かく、生きているのは分かる。だが、目を一向に覚まさない。
“もしかしたら、このまま”
エウリは一瞬怖い想像をしてしまった。すまない先生は、過去に1回死亡し、命の聖水と呼ばれるもので生き返った。だが、それは1人1個だけ。もう復活させる術もない。
「・・・すまないさん、目を覚ましてください・・・」
エウリはそうすまない先生の手を握り、涙を零した。
初めてだったのだ。蛇の国から出て、外に出た際、蛇の国にはない花畑で本で見た花に見とれていると、
『ねぇ、君、ここの子?』
そう話しかけられた。話しかけられるとは思っておらず、驚いて振り向いた。
そこには、銀髪に近い灰色の髪に、1部だけ水色、瞳は快晴を埋め込んだ美しい水色。
──綺麗だと思った。
名前を聞いて、彼がかつてヤマタノオロチの生贄に選ばれた彼だと知った。けれど、話していると、とても楽しく、こんな時間が永遠に続けばいいのにと思った。
それから、蛇一族だと話した際、すこし距離を置かれたが、それもしかたないと思った。すまない先生は、ヤマタノオロチに関連するものは嫌う。仕方ないと割り切ろうとした、だが、割り切れなかった。
そして、その後、また会いに来てくれた。あの時はとてもとても嬉しかった。だから、死んだ時はとても怖くて、悲しかった・・・
(・・・あぁ・・・そうか、私、すまないさんのことが・・・)
エウリは、そう、自分の中の感情に気がついた。