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w r w r d 短 編 小 説 。
i n .新 人 組
〖 心 の 教 室 。 〗
※ ご本人様には一切関係ございません ※
──────────
shp 視点
退屈な日々。
暇な休日。
部活に入っていなければ、クラブなどにも属していない。
ひとりぼっちの自分。
生きる希望が見いだせなかった。
何を目標に生きたらいいのか、何をして生きたらいいのか、
十数年、生きているのに分からないまま。
否、分かっても意味が無いのかもしれない。
生きていると言う責任は、誰がとってくれるのだろうか。
学校に着く。
教室になんて行きたくない。
心の教室に、今日もまたひとり。
別に、話し相手なんて要らないし、
ひとりでも全然、大丈夫だし。
不便なんてない。
なのに、心のどこかに空いた穴が、
冷たい風を通らせる。
もう、全部、全部嫌だ。
心の教室で、静かにひとり、本を読んでいたら、
突然部屋がノックされた。
コン、コン、コン、と。
その音の方向を見るため、本から目を離すと、
先生が扉の前に立っていた。
その隣に、人影が見えるのは、気のせいだろうか。
先生
「 おはよう、shpくん 」
shp
「 ぉはよざいます 」
先生
「 普段と変わりない? 」
shp
「 大丈夫です 」
笑顔で優しく、語りかけられる。
早く帰りたい。
その一心……
ではないか。
先生
「 そっか、良かった 」
「 今日、実はshpくんに大事な話があるの 」
「 聞いてくれるかな 」
shp
「 ……全然…、聞きますよ 」
先生
「 良かった、ありがとう 」
「 今日、ここの中学校に転校生が来てね 」
「 その子、不登校気味の子だったら、 」
「 心の教室に通おうってことになって 」
shp
「 ……ぇ…っ 」
唐突なことに驚いた。
上手く話せるかな。
良い奴じゃなかったらどうしよう。
先生
「 先生居なくても大丈夫? 」
shp
「 ぁ……はい 」
反射で返事をする。
あの人影が転校生ってことか。
先生
「 じゃあci君、入ってきていいよ 」
ci
「 ぁ…失礼します…… 」
入ってきた男は、くせっ毛で厚い眼鏡をかけていた。
緊張しているのか、心做しか声が上ずっている気がする。
笑えるよ。
先生
「 それじゃあ先生職員室行くから、 」
「 仲良くね! 」
shp
「 …はい 」
そう言って、先生は教室を出た。
ci
「 ぁ……っ、よろしくね! 」
あぁ、うぜぇ。
俺に緊張とか……、しなくていいのに。
笑いかけたりとか、しなくていいのに。
「 よろしく 」という言葉に何も返さず、
そいつの顔を少し見てから俯いて、本に目を戻した。
そういえば…、名前聞いてなかった。
名前くらいは聞いとくか。
shp
「 ……名前、なんて言うん 」
ci
「 ぁっ、えと……橙灯千尋 」
「 きっ、……君は…? 」
shp
「 ……黒神翔 」
「 shpとでも呼んでください 」
ci
「 shp君ね……! 分かった 」
「 僕のことはciでいいから 」
そう、彼は言った。
明日から、こいつとちゃんと向き合っていこうかな。
。