明治通りをのほほんとパトロールしている秋田真締巡査は、自分の名前である『マジメ』という響きが嫌いだった。今もこうして自転車に乗ってパトロールをしていてはいるが、心の中は今夜の合コンの妄想ではち切れんばかりに膨れ上がっていた。
そんな彼を追い越して、猛スピードで走り抜ける女の姿に秋田は驚愕した。
女の手に握り締められた物体。
新聞紙らしきモノに包まれた真っ黒な塊からは煙が上がっている。
所々に火種も見えている。
秋田は考えた。
『爆弾』+ 『ハロウィン』 + 『明治通り』= 『テロリスト』
秋田は応援要請を出した後、女をトップスピードで追い掛けた。
秋田もまた、明治通りのhighway starと化していた。
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