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「こんにちは鈴子さん!とても元気そうね!顔色が良いわ 」
奈々さんは私に微笑んで言った、彼女の優しさが伝わってくる、私も微笑んだ、彼女がクライアントといる所が目に浮かぶ
きっと辛抱強くて、やさしい言葉を沢山かけるんだろう
かつて自分がそうしてもらったように、最近は柚彦君と一緒にいる事が多く、めっきり彼女のカウンセラーはご無沙汰だ
私は二人のとても優秀な弁護士を誇らしく見つめた
「お客さま、お食事はまもなくまいりますので、飲み物のご注文をお伺いします 」
葬儀屋の様な雰囲気のウェイターが全員の注文をとりにきた、みんな同じワインを頼むと、ウェイターは何処へともなく消えて行き、後は彼の強いアフターシェービングローションの匂いが残った
朝シャワーを浴びたあと一瓶まるごと体にかけたようだ、私は先ほどの弘美さんと同じように顔をしかめた
あんな強い匂いを醸し出していたら、せっかくのお料理もだいなしだ、飲食店店員の風上にも置けない人だ
「それで今日は奈々も呼んだのには理由があるの」
義理の姉が少し深刻そうに話しを切り出した、当然奈々さんにも相談済なのだろう
私は二人の視線を一斉に浴びた
「な・・・なに?ちょっと怖いわ・・・・ 」
私は少し笑って見せた
「ねぇ・・・鈴ちゃんリバティ・トラストって知ってる?」
「リバティ・・・?トラスト・・・・?あっ!知っている!一度俊哉に連れられてセミナーに行ったことがあるわ」
弘美さんと奈々さんが驚いた顔でお互いを見た嫌な予感がする
「その・・・リバティトラストが・・・どうしたの? 」