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ひんやりと冷たい風が吹く頃。


お散歩に来ている涼ちゃんと私は、

コートにマフラー手袋を付けて防寒対策バッチリ。







それでも真冬は寒いもんで




思わず




さむ…




と呟く。








早く家に帰りたくて速歩きにする。





藤澤「ねぇ、置いてかないで、。」






そう言って私の袖を掴む。










月城「あ、ごめんね。」








謝って歩くスピードを元に戻すが

涼ちゃんは袖を掴んだまま。







月城「どうしたの、?」








藤澤「、うんん。なんかちょっと安心する…、から」








月城「、そっか..」








涼ちゃんのその言葉で思わず

口元が緩んでしまう。









口元の緩みを抑えようと絶えていると

すこーし恥ずかしそうに小さい声で目を

逸らしながら言った。









藤澤「…、ほんとは手繋ぎたいんだけどね…、」










月城「ぇ..、なんて…、?」










藤澤「んーん、なんでもない、笑」







そう言いながらも袖を掴む力は

更に強くなった。










end.

short story collection.

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