私の名前は天宮優香。今日から高校2年生になる。私はこの春休みの間ずっと考えていたことがある。
それは、私の人生についてだ。私は今まで何のために生きてきたのか、何をしてきたのか、これから何をすべきなのか。そうやって考えるうちにどんどん分からなくなっていった。だから、私は決めたのだ。もう一度考え直してみることにしようと。
そして、今日は始業式なのだが……なぜか学校に行っていない。それどころか、ベッドの上でごろごろしている。どうしてこうなったのかというと、私が学校に行ってない理由は単純明快。単純に面倒くさいからだ。別にサボっているわけではないぞ? ちゃんと親には言ってあるし。それに、もう学校は始まっているんだ。今更行ったところで意味はないと思うんだよなぁ。まあ、明日行けば問題ないだろうけどね。
そんなわけで今は絶賛引きこもり中だ!……いかんせん暇すぎる。ゲームでもするか。確かこの前買ったRPGがあったはずだ。さて、どんなゲームだったかなーっと。
そうして私はテレビをつけてゲームの電源をつけた。
―――☆★☆―――
ふむ、どうやらこのゲームは戦闘システムがメインになっているようだ。レベル上げやスキル強化など色々とあるらしい。しかし、一番気になるのは職業だな。まさかこの歳で勇者になれるとは……さすがゲームの世界だ。
「ねぇ、パパ! これなんてどうかしら?」
「おぉー似合ってるぞ!」
「本当!?」
娘の舞華はとても嬉しそうにしている。俺の娘とは思えないくらい可愛いくて優しい子だ。
「それじゃあこれにしようかしら」
「うんうん、それが良いと思うよ」
娘との買い物というのは本当に楽しいものだ。たとえどんなものを買ってあげても喜んでくれるからな。
「よし、次はどこへ行くんだい? なんでも買ってあげるよ」
「う~ん、あっそうだわ! 新しい服を買いに行きましょう!」
「えっ? まだ他にも欲しいものがあるのか?」
「違うわ、私じゃないのよ」
「どういうことだい?」
「ママとお姉ちゃんの新しい服を買うのよ!」
「なるほどね。確かにそれも必要かもしれないな」
最近はあまり出かけてなかったからな。そろそろ二人のために何か買ってあげた方が良いかもと思っていたところだったのだ。それにしても……。
「母さん達にそんなお金があるわけないじゃないか」
あの二人が服を買ったりする余裕なんて持っているはずがない。いつもギリギリの生活をしているはずだ。
「大丈夫よ、だって今日は―――」
そこで舞華の言葉が止まる
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