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ふっかに別れを告げられて半年、
俺はあいつの幸せを願って、
前に進むことにした。
〈岩本side〉
目 “照、この資料_”
岩 “会社ではさん付けしろって言ったろ。”
目 “あ、ごめんなさーい、笑”
岩 “今日ここまで終わったら一緒に帰るか。
一緒に飯作ろうぜ。”
目 “やった、すぐに終わらせまーす、笑”
ふっかと別れてすぐ、
後輩の目黒に告白された。
最初はふっかを諦めきれずに、
目黒の告白を何度も断った。
でも、今の俺に出来ることは、
ふっかの幸せを願うこと。
そう気づいた。
ふっかの世界から俺はいない方がいい。
だから俺は前を向くことにした。
目黒とは少しずつ距離が縮まり、
1ヶ月前に付き合った。
何処かで、ふっかが幸せになればいいな、
その思いで前を向いた。
目 “結構遅くなっちゃいましたねー。”
岩 “だな。”
仕事を終え、目黒と2人で帰っている所だ。
“照?”
岩 “…翔太、!?”
翔太だった。
渡 “久しぶり、だな。”
翔太とは、半年前の喧嘩から1度も
顔を合わせていなかった。
俺たちの間にぎこちなさを感じる。
渡 “ちょっと話そうぜ。”
岩 “…あぁ。
悪い、目黒、先帰ってて。”
目 “はぁい。
すぐ帰ってきてね。”
俺たちは近くの居酒屋に入った。
渡 “最近どうよ。”
岩 “……どうって?”
渡 “色々とさ、上手くいってんの?”
岩 “まぁ、な。
大切にしたい人ができた。”
渡 “そうか。良かったじゃん。”
岩 “ごめんな。”
渡 “何が、”
岩 “俺に幸せになる権利なんかないのに。
渡 “あぁ、そんなこと、笑
あれから半年だぞ、気にしてたのかよ。”
岩 “そりゃあ、俺の責任だし。”
渡 “俺は、照にふっかは幸せにできない、
そう思ってたよ。
だからあんなことを言った。
でも、お前にも幸せになって欲しい。”
岩 “え、”
渡 “あん時は、俺もムキになってた。
本気でふっかをこと心配だったし。
俺も、ごめんな。”
岩 “いや、翔太は何も悪くねぇよ。”
渡 “俺さ、
ふっかに告白したんだよ。”
岩 “そう、なのか。”
渡 “あいつ、少しずつでも俺の事を
好きになりたいって。
そう言ってくれてさ。
お前の分まで、俺が幸せにするわ。”
岩 “その方が俺も嬉しいよ。
ふっかの事、頼んだぞ。”
渡 “あぁ。
お互い、幸せになろうな。”
翔太と解散して、俺はすぐに家へ帰った。
岩 “ただいまー。”
目 “あ、照、おかえり。”
部屋に入ると、俺は目を疑った。
岩 “え、”
目 “あ、この人。
さっきマンションの近くで
迷ってたんだよね。
寒いし、家の中で道教えようと思って。”
そこにいたのは紛れもない。
深 “照、”
ふっかだった。
半年ぶりの再会だ。