ここは、どこ…?
私、は…
思い出せない。
自分の名前も、自分がどこから来たのかも、私は思い出せなかった。全部全部忘れている。
“記憶”がないんだ。
ここはどこなのだろう。
辺りを見回すと海が拡がっていて、その上を永遠に走り続けるように線路が乗っている。
私がいるのは…駅、?
見た感じそのようだ。
また目の前には駅員らしき人がいる。
話しかけてみよう。
主人公「あ、あの…!!」
駅員?「どうしたの?」
主人公「あの、ここはどこなんですか…?」
駅員?「……ここがどこかって?」
駅員?「ただの駅だよ。」
駅員「そして僕はここの駅員。」
主人公「あの、私、記憶がなくて…何も思 い出せないんです。 」
駅員「………」
駅員「君も記憶が無いんだね。」
駅員「ここに来る人はだいたいそうだから君も その中の1人のなんだよ。」
主人公「ここに来るほとんどの人が…」
主人公「え、っと…ここは駅なんですよね。て こと はここを脱出する電車が…あるっ てことですよね。」
駅員「…そうだよ。ここから列車に乗れるけど 乗車券がないと乗れないんだ。」
駅員「………」
駅員「これを伝えるのも僕の役目なんだ。」
そう言って駅員はまた自分の仕事に取り組んだ。
乗車券?乗車券があれば元の場所に戻れるってこと…?
乗車券があれば記憶も戻るのかな…
とりあえず、乗車券を探そう。
私が私を思い出すために。