それからどれくらい時間が経ったのだろうか?気がつけばもう冬になりかけの秋だった
別に何かがあった訳では無いが仕事に勉強に莉愛の面倒を見るずっとこれの繰り返し
ただ唯一怖いのはもう莉愛が私を越していきそうなこと。
頭ではわかってる。絶対そんなことないって。私以上の家系はないのだから大丈夫。
けど嫌いな補正なのかもしれない。
嫌いだけで済んでいた感情が徐々に怖いへと変わっていく。
もしかしたら悠長に書物を漁っている場合じゃないのかもしれない。
まぁトレーニング怠った試しはないからいいけど。
今日も書物を読む。
未だ百咲家の情報は出てこない。
そう思って次のページをめくった時だった
百咲家の家系図が乗っていた
間違いなく探していたものだ。
次のページからは百咲家に交わる情報が載っている。
だが、、、、
「ゆーちゃん!!!ゆーちゃんのお母さんが!!」
れーちゃんがいきなり入ってきた。
元から神出鬼没ではあったがそこまでしてくるような子ではなかった。
一体何が、、、、
「お母様?お母様なら今日は本部から官邸へ行くようだったけれど、、?」
「お母さんが、、、、事故に、、、、」
「えっ!?」
目の前が真っ白になった。
そのままれーちゃんに手を引かれるままつられてたのだった
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
事件現場に行くと警官が何人もいた
「百合さん!さすがにダメです!」
ブルーシートの中に行こうとするといつもの警官の方に声をかけられた
「で、でもお母様が!それに私特殊部隊の一員だし、、、、そういったものは見慣れてると言うか、、、、」
「お母様でも、、、、ですか?」
「、、、、っ!」
「私はそうは思いません。だって自分の身内ですよ?大好きだった存在があんなことになっているのは、、、、私でも見たくありません。大の大人でもです。だから私は百合さんをこちらに通すことはできません」
最もだった。
そもそもだ。
警官と言いながらその人は遺体処理の人である。つまりはお母様は良くても重体。むしろ死んでいる可能性の方が高いのだろう
しかも割とぐちゃぐちゃな状態で。
考えるだけでゾッとする。
お母様に会うのは怖くなったのでちらっとお母様の乗っていた車を見てみた。
後部座席にぶつかられたようで血痕が残っていた。
それにしても酷い破損だ
ニュースなどでもおめにかかれないレベルの。
結論から言えばお母様は亡くなった。
それまで私は何をしていたのかは覚えていない。
絶対身元特定してやるからな、、、、
犯人の、、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とりあえず気分が悪くなった私は1度書物庫に戻った。
そうだ百咲家の情報見つかったんだ。
調べよう。
『〇▽××年に黒雪家第42代能力者である黒雪彩を殺害し親族である〜』
う、、、、そ、、、?
確かに、、、、
言われてみればおかしな話だそもそも先代が亡くなったのだから今私は能力が使える。
そして異様な莉愛への嫌悪感。
普段なら態度が悪くても笑って流してた。それが出来ていないということは他に理由があるのでは無いかとずっと探っていた。そして今その理由が見つかった。
と言いたいところだが
今のお母様を殺害した犯人を詰める方が先かな。
その日の夜の話だった。
眠くはないが気分が悪い
そんなこんなで寝ようとした時だった。
電話がなる
「はい。黒雪です」
「犯人見つかったよ」
「そうですか」
「明日、、、、何かあるなら来な」
「今じゃダメですか?」
「なんか殺しそうな勢いだけどまぁ黒雪家に手を出した時点で死刑なのは確定だし今来て好きなようにしていいよ。実力主義でよかったねぇ」
「それじゃあ」
「こちらで待ってますからね」
警察って有能だな。
『実力主義でよかったねぇ』か、、、、
確かに私だから許されるのか、、、、
とりあえず急いで向かう。
許さない。
絶対に。
「おっ百合さん来たね。地下にとりあえず突っ込んであるから煮るなり焼くなり突き刺すなり好きにしな〜」
「は〜い」
普通に考えたらやばいのか、、、、
いくら極悪人でも殺されるかもしれないという結末を背負っているのだ。
とりあえず旧メインの錆びたナイフと銃は持ってきてる。
これだけで十分だ。
実力主義でよかった!
私は別に犯人殺しても無罪だし。
一旦尋問、、、、いや拷問するのが道理かな?
楽しみ〜
そんなことを考えているうちにその牢屋へと着いた。
「へ〜君が犯人?」
無気力そうに座り込んでいる若い青年に声をかける。
本当に終わったと言わんばかりに虚ろな目をしていた。
いいね
私そういう目好き。
「それじゃあ君の目的聞こっか」
そう言って笑顔を作る。
いつも通りの可愛い笑顔。
スカートの裾に隠してあるナイフをいつでも取り出せるようにだけしておく。
「、、、、です。」
「ん?なぁーに?」
「嫌です、、、、」
「言えないの?」
「言いたくないです。」
「へ〜じゃあ、今特殊部隊で能力持ちでこのお国のトップの黒雪家の女の子ってだ〜れだ?」
「知らないです」
「世間知らずだね〜」
「私だよっ!」
そう言って錆びたナイフで脇腹辺りを軽く斬る。
切れ味が悪いから殺すことは無い
これで心臓を刺そうもんなら通常の倍かかる。
だからあえてこれを持ってきたのだ。
あと錆びてるから普通に危ない。
「さて身の程を理解していただいたかしら?」
ほんとに終わったという顔をしている
常識がお亡くなりなようで。
「何が目的か、、、、言えるよね?」
「百咲、、、、百咲、、、、莉愛が、、、、」
「、、、、莉愛?あんたは一体何?」
「身分の低い、、、、奴隷、、、、」
「へ〜どこの?」
「百咲家の、、、、」
知りたいことはしれた。
ならもういいや。
引き金を引く。
「あっ!?がっ、、、、」
汚い声。
ただ今だけは許してあげる。
「忠誠、、、、違う場所間違えてるわよ」
そう言って私は上の階へと戻る。
ふと鏡を見ると酷く青ざめた私の顔に鮮血の紅が付着していた。
許さない、、、、絶対に、、、、
私の大切なもの、、、、
全部全部奪いやがって、、、、
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