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9月の終わり。
学校中がどこか落ち着かない空気に包まれていた。
廊下には大きなポスターや色紙が並び、教室からはのりや絵の具の匂いが漂う。
それもそのはず__
もうすぐ文化祭本番なのだ。
🌸「えっと、ここは展示の担当で … あっちが模擬店 … 」
生徒会長のらんは、厚めの書類を手に校舎を回っていた。
その横を歩くのはこさめとみこと。
👑「ほわぁ、忙しそうやなぁ、、笑」
☔️「ほんとだよー!らんちゃん、無理せんといてな!」
2人は笑い合いながらも、しっかり書類を配るのを手伝っていた。
そのとき、階段を降りてきたのはいるま。
バスケ部の展示準備を終えたところなのか、手にポスターを持っている。
📢「 … 会長、」
🌸「ぁ、お疲れ様、いるま!」
📢「うっす … 。これ、バスケ部の … 」
🌸「ありがとう、確かに受け取りましたっ!」
らんが微笑むと、彼は一瞬だけ目を伏せてからポスターを差し出した。
すれ違いざま、こさめが小声で囁く。
☔️「いるまくんね、らんちゃんいる時だけ声のトーンちょっと違うんよ、笑」
👑「ほぇ、そうなん?」
みことがくすりと笑うと、いるまが振り返りかけて__
しかし何も言わず、そのまま階段を降りていった。
一方その頃、美術室では。
なつとすちが、大きなキャンバスを前にして作業を進めていた。
🍍「ここ、もうちょい色重ねた方が映えるよな」
🍵「だね ~ 。 … でも、本番間に合うかなぁ?」
2人は真剣そのもので、けれど同時にどこか楽しげでもある。
🍍「文化祭ってさ、ちょっと特別な空気あるよな」
🍵「 … まぁね。誰かさんにとっては特に、かも」
すちの茶化すような声に、なつは筆を止めて赤くなり、無言で描き直しを始めた。