テラーノベル
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クルミ「…車止めて。」
キャンピングカーを発進させて20分ほど西に走った頃。 運転席のレオンは、クルミの指示に従って車をストップさせた。
クルミ「…モンスターが前方にいるわ。大体15メートル圏内ね。」
アクセル「も、モンスター?いきなり死にたくないぜ…」
クルミ「怖がるほどの相手じゃないわ。…『巨大アリ』。5匹いるわ。」
※巨大アリとは…通常のアリが突然変異を起こし、全長30センチほどのサイズまで大型化したもの。
3人はキャンピングカーから降りて、武器をそっと構える。
確かにアリだ。かなりデカい。
ただのアリでも、巨大化したものはかなり見た目がグロテスクだ。硬い外骨格。なんでも噛みちぎりそうな顎。そして6本の脚。
クルミ「人を直接襲うわけではないけれど、農場に酸を撒き散らしたりするから…早めに駆除しないと。」
そう。ただグロテスクなだけではない。
人々の生活を脅かす存在だ。
クルミ「こう…狙うの。そして…トリガーを引いて撃つ。」
クルミはしっかりと照準を当て、静かにウージーのトリガーを引く。照準の先にいた巨大アリに風穴が開いて血が飛び散る。これでまずは1匹撃破だ。
レオン「…わかりやすい。ありがとう。」
クルミ「いえいえっ!…って…あはは。」
レオンの方もショットガンがうまく命中し、巨大アリを2匹まとめてグチャグチャに潰すことに成功。
残り2匹。
赤土の大地に巨大アリの死骸が3つ転がっている。
アクセル「…グロテスク…っちゅうヤツだなぁ…」
レオン「反動、思ったより耐えられるな。…よし。」
レオンの表情が少し変わる。
普段の穏やかさが消えた、狩人の眼に。
鋭い眼光。
ショットガンの強い反動もものともせず
あっという間に残りの2匹を狩り終えてしまった。
クルミ「…すごい。この数分の間で、こんなに戦いに慣れるなんて。」
クルミも戦いの途中ということを忘れるほどに、レオンのスピーディーな戦闘に見惚れていた。
アクセル「なぁ、これでどうやって生計を立てるんだ?」
純粋な疑問。
そう。今の段階では、巨大アリをただ射殺しただけだ。
クルミ「このアリの脚…これが珍味になるの。1匹あたり6本…5匹だから30本ね。」
クルミ「巨大アリの脚は一本100円前後で取引されるから…30本で3000円。」
レオン「お昼ご飯代くらいにはなるんですね。良かった…」
レオンの眼は、元の穏やかなものに戻っていた。
あの眼はなんだったのか。
優しく穏やかな、配達員の頃の眼に戻っている。
コメント
1件
第4話読みました!レオンが優しい配達員の眼から狩人の鋭い眼に変わるところ、すごく印象的でした。あの一瞬の切り替え、かっこよかったな…戦闘後の穏やかな表情に戻るギャップも好きです。巨大アリの脚が100円で取引されるって、廃墟世界の生活感があって面白いですね。次も楽しみにしてます🥀